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キャンバスの華
第5章 華の嫉妬
「ほんとの事をおっしゃい!!」
握り締めた手に力をこめられ、
おまけに引っこ抜かれるのではないかと思うほど引かれた。
これはたまらないと
「す、すいません…風呂屋の奥さんと…しちゃいました」 と、
ついに白状してしまった。
「して…」
「はい?」
「あの奥さんにしたように、私にもして…」
「え?…は、はい、わかりました」
これ以上拒んで破門にでもされたら困るので
ここは華のいうとおりにしようと思った。
では、今夜…
「今、して…」
「えっ…い、今ですか?」
正直、ちょっと待ってくれと言いたかった。
体はクタクタで
おまけにお互いにかなりの汗をかいていたのだから。
「あの奥さんには出来て私にはできないって言うの?」
華の目が真剣に怒っていた。
「わ、わかりました、ヤリますヤらせていただきます」
ええい、こうなりゃヤケだ!
次郎は華を押し倒した。
「ちょ、ちょっと…こんなに乱暴にしたの?」
「ええ、乱暴にしましたとも。
おまけに両手を縛って自由を奪ったんです」
次郎は自分の兵児帯を解いて、華の手を拘束した。
やだ…乱暴なのは…いやなのよ…
華にしては、やけにしおらしいセリフを言って体をくねらせた。