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キャンバスの華
第6章 銭湯の主人と女将
「そ、そうなのよ。
どうせなら背中を流してあげるわと
私も裸に・・・・」
女将は次郎の言葉にあわせて
裸であることを釈明した。
「そ、そうかい・・・
それなら儂(わし)らと同じじゃないか・・・
なあ」
旦那はひきつった笑みを浮かべながら
横たわる華に同意を求めた
「次郎さん・・・誤解しないでね・・・・
私はほんとにお風呂を使わせていただいただけで・・・・」
華はそう釈明しながらも
決して次郎の目を見つめることができなかった
次郎とてさきほどまで
女将と激しく腰を振りあったものだから
華と旦那の姿を恫喝することはできなかった。
「さあさ、お互いにそういうことなら
みんなで仲良く湯に浸かろうじゃないかえ」
女将はそう言うとザブンと勢いよく湯に入った。
その場をうやむやにしたいのと
己の情事の痕跡を湯で洗い流すには
もってこいだと考えた。
「そ、そうだな・・・
さ、絵描きさんも湯あたりはもう大丈夫だろ?
もう一回サッと湯に入るといいやね」
旦那は華の手を取り湯船に誘った。
「ほらほら、お弟子さんも早く・・・」
女将に促されて次郎も渋々湯に浸かった。
4人が4人とも湯船の中で無口だった
そして4人ともこっそりと湯の中で局部を洗い、
欲情の痕跡を消した。