この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
DOLL(愛しきラブドール)
第1章 ラブドールを拾った
俺たちは未舗装の山岳道路を
軽トラで登っていた。
「おっ!冷蔵庫見っけ!」
助手席から先輩の三村崇が
嬉々とした声を上げた。
俺たちは
リサイクルショップに勤めている回収班だ。
時々こうして山道を軽トラで走って
不法投棄されている家電を見つけては
故障箇所を治して店で高く売りつける。
ほっておけばただのゴミだが、
まだまだ使えるやつが
イヤというほど棄てられている。
最近ではリサイクル料金を支払うのがイヤなのか
テレビや冷蔵庫が
かなりの確率で棄てられていた。
「おい見ろよ、こいつなんかキズはないし、
とりあえず動けば高額で売れるぞ!」
路肩に軽トラを停めて俺たちは
冷蔵庫を持ち上げた。
「うわっ!!」
俺は危うく手を滑らせて冷蔵庫を落としかけた。
「バカっ!しっかり持てよ!」
先輩が叱責したが
手を滑らせかけたのには理由があった。
「せ、先輩、これっ!?」
冷蔵庫の下から
ゴミに埋もれた女体が現れたせいだ。