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シャイニーストッキング
第12章 絡まるストッキング6      和哉と美冴2
 15 本心の言葉…

 「和哉、キミが大好き…」
 わたしは和哉の目を見つめ再びそう言ったのだ…

 そして…
「ありがとう…」
       …と。

 わたしの想いは、五年前のあの最後の日に遡っていた。
 あの日、義母と元旦那が突然来宅し一方的に離婚届と承諾書、そして慰謝料の小切手と領収書等の書類を持ってきた。
 だが元旦那はひと言も言葉を発せずに、いや、一度たりともわたしの目を、顔さえも見ようとはしてこなかった。
 まるで義母の操り人形の如くであったのだ。

 わたしはそれに全て嫌気がさし、呆れ、逆に怒り等は湧いてはこなかったのであった…

 しかし離婚は本当に寝耳に水であった。
 なぜならば、心の底ではやり直しが出来ると内心では想っていたから。
 だが、この義母によって全ては壊されてしまった、いや、言いなりのマザコンだから鼻から無理であったのだ。

 ただ、そのマザコン度合いを見極められなかった自分にも嫌気が差していた…
 いや違うのだ、あの時から全てに嫌気が差してきたのである。

 全てに絶望を感じてしまった…

 だがあの時、和哉の存在が、わたしの真っ暗な絶望の中で唯一、一筋の光を差してくれていたのであったのだ。

 あんな子供の、高校生の和哉に…

 誰にも云えない禁断な関係の和哉に…
 わたしは唯一の救いの光を感じていたのである。

 後日に感じたのだが、もしもあの時和哉という存在が居なかったならば、わたしの心はあの日に激しく壊れてしまっていたかもしれなかった。

 だから、本当に、心から、和哉に助けられ、甘えられ、救われたのである…

「和哉が大好きだったよ…
 ううん、和哉が大好き…
 そして…
 ありがとう……」
 
 これは偽りでもなく、この場を繕うお世辞でもない、わたしの心からの、本心からの、言葉なのだ…

 あの夜、どんなに和哉に助けられ、救われた事であろうか…

 朝まで一緒に傍にいて、そして抱き締めてくれていて、どんなに心が穏やかに支えられた事であろうか…

 もしかしたら次の日も一日中一緒に居られたならば、こんな和哉にとっての消息不明的な、失踪的な別れ方はしなかったのだと思われたのだ。

 だが、今更、もう仕方がない…

 だけど、和哉は、こうして少ないヒントを頼りに五年の月日を掛けてわたしを探し当ててくれたのである。




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