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シャイニーストッキング
第12章 絡まるストッキング6      和哉と美冴2
 26 100年の恋も…

「逆に、凄く老けて、醜くオバさん化してくれていたならば…
 よかったのにって…
 そうすれば、がっかりはしたとは思うけど…
 こうまで心が騒つかなかったのに…って…」

 それは言い得て妙だわ…

 確かにそうかもしれない…

「100年の恋も冷める…ってことかぁ…」

「あ、は、はい…
 でも…
 冷めずに、逆に…」
「えっ、逆に…」

「昂ぶっちゃいました…」
 
 ドキドキドキドキ…

 少し飲み過ぎのせいもあっただろうが、和哉のこの言葉になぜが、ドキドキと昂ぶりを感じてしまう。

 それは目の前にいる和哉がこの五年という時間を経て、大人になった、男っぽくなった、いや、なっていて、それなりの魅力的なオーラを発してきていたからであった。

 それはそうなのである、五年間という月日の流れ、時間の流れはやはり大きいのだ。
 わたしの中での和哉のイメージは、あの五年前の高校二年生の夏の17歳で止まっていた、だが、現実に、今、目の前にいる和哉は大学四年生の22歳の大学生とはいえ大人の男、少年から青年へと成長過程の真っ最中なのである。

 そんな和哉からの本気の、五年間の溜まった心の激白を受けているのである、昂ぶらない筈がないのだ…

「逆に冷めてはいません…
 ますます昂ぶっちゃっています…」
 和哉はすっかり気持ちを整えられたのだろう、真っ直ぐにわたしの目を見つめて話してきていた。

「う、うん…」
 わたしはそんな和哉の魅力に押され始めてきていたのである。

 すっかり流れと、主導が逆転したようであった…

「ああ、僕は五年間追い続けて間違ってはいなかった…
 追い続けてよかったって、本当に思っています
 そして…」

「そして…」

 ドキドキドキドキ…

「変わらずに、ますます魅力的になっていてくれてありがとう…
 って思っています」

 ドキドキドキドキ…

 昂ぶりが治まらない…




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