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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 132 二人の共通点

 私は昨夜と今夜このきよっぺを抱き、愛して気付いた事があったのだ。
 それは…
 見た目は似ても似つかぬきよっぺと律子との数々の共通点であった。

 喘ぎ声を押さえようと必死に口元を押さえる仕草…

 挿入し昂ぶってくると自らの指先でクリトリスを弄ってくる行為…

 快感が高まり、昂ぶってくると
『あなた…、アナタ…』
 と云ってくる…

 等々、主に目立ち、気付いた共通点はこの三つなのであるのだが、逆にいえばこれらの共通点のせいで余計に感じるのかもしれない…
 だが、二人の見た目は似ても似つかぬといえる程に真逆なのであるが雰囲気や、感じが似ているのである。

 それは昨夜すぐに感じた…
 果たしていったいこの二人の共通点に、何の意味があるのだろうか。

 この二人の過去の経験に於いてのトラウマ的な要素からの共通点なのであろうか…
 それは何となくだが理屈に合うのだが、とても当人には訊けない。

 だがひとつだけ、そしておそらくなのではあるのだが、きよっぺと律子の二人の決定的な違いがあるのだ…
 それは、経験の違い、男性経験の差、なのである。

 実際に律子からそんな過去の男性経験の話し等は訊いた事はない、そして唯一少しだけ知っているのは山崎専務から以前に聞いた律子の昔の彼氏とのこじれた話しである…のだが、どう考えてもあの律子の男性経験がきよっぺ並の二人しかいないとは考えられないのだ。
 ましてや律子は、歴戦の強者揃いの有象無象の客層が跋扈している銀座の一流クラブのホステスなのである。

 それは考えられない…

 やはり、お互いの、過去の様々な、トラウマ的なモノからなのだろうか…

 そしてもう一つ思い浮かんだ事があったのだ…
 それは、この快感の、絶頂感の余韻なのだ。
 
 この余韻は、律子とのではなく、ゆかりとの逢瀬の後に感じる余韻に近いのである。
 
 愛情の、愛の共通点なのだろうか…
 私は今夜、このきよっぺには本当に、心の底から愛情を尽くしたのだ。

 そして、愛をも感じていたのである…
 この愛、愛情は律子に対してよりも、ゆかりに対して最近特に実感している強い想いなのである。


「………んん、はっ…」
 きよっぺの寝顔を見ながらそんな事を考えていると、私の気配を察したかの様に彼女は、ハッと目を覚ましてきたのだ。




 
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