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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 236 律子ときよっぺ…

「それに、こんな○○ゆうえんちまで来たのかって、ストーカー行為みたく思われちゃったらって…」
 本当に恥ずかしそうに言ってきたのである。

「いやそんなストーカーだなんて…」

 そんな事を思う筈がない…

 ま、確かに驚いてはいるが嫌悪感は全くないし、湧く筈もない…

「それにアナタからは大分お疲れの様子が見えたから…」

 アナタ…

 その律子の『アナタ』という言葉に心が震えてしまう。
 そして、同時にきよっぺの事も思い浮かんできたのである。

 ああ、やはり、なんとなくだが、きよっぺと似ている…

 見た目は全く似ても似つかないのであるが…

 そうなのだ、やはりこの律子からも
『愁い、憂い』の雰囲気が伝わってきているのだ。

 やはり、律子ときよっぺは似ている…

 そして二人とも私を愛してくれている、という想いも…



「こっぺおじちゃぁん、お姉ちゃんと知り合いだったのぉ」 
 すると、突然、姪っ子の美海ちゃんが話し掛けてきた。

「あっ、うん…」
 私は慌てて頷く。

「うん、お姉ちゃんとこっぺおじちゃんはお友達なのよ」
 そう律子は言ってきた。

「お、おい…」

「ねぇ、こっぺおじちゃん」
 と、ニコニコしながら私に言ってくる。

「あ、うん、そう友達なんだよ」

「さあ、こっぺおじちゃんはサマーベッドでお昼寝でもしていてくださいな」
 そう律子は私に言い…
「一緒にボート乗ろうかぁ…」
 と、姪っ子達と流れるプールに走っていった。

 すっかり律子は『こっぺおじちゃん』の呼び名が気に入ったようであった…

 まさか律子が居るなんて…

 私は自分のサマーベッドに戻り、ドキドキドキドキと高ぶり、昂ぶらせながら、姪っ子達とはしゃぐ律子を眺めていく。

 ここに律子が居る、いや、居た…

 やはり私の何処かにGPSでも付けているのだろうか…

 そして改めて律子の行動力、そのアグレッシブさに驚いてしまう。

 逢えなかったら帰ればいいか…
 そうも言っていた。

 確かに、この私の田舎は、そんな気楽に来れる距離の場所なんだった…

 そして、一瞬だけ、ふと思ったのである。

 まさか、ゆかりも…

 そう思ってしまうくらいに、この
『○○ゆうえんち』はローカルチックに有名なのだ。

 まさかそれは無いだろう…

 


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