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シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり
 3 アイコンタクト

「じゃあ、わたし達はこれで失礼します…」
 わたしはその秘書の動きを見て、さっと機転を効かしてそくさくと山崎専務から離れ、挨拶を終わらせる。

 今日は挨拶だけで良いのだ…

 すると
「あっ、佐々木くん」
 大原本部長がそのタイミングで声を掛けてきて、わたしを手招きしてきた。
 そしてわたしはそんな何気ない彼の仕草に少しドキッとしてしまう。
 実は、こうして顔を見るのは約三日振りなだ。
 だからそのせいなのかもしれない。

 そして一言でも良いから言葉を交わしたかった…

「大原本部長、お疲れさまです」
「うむ…」
 そしてわたし達はその一瞬で、お互いの意思確認のアイコンタクトを交わしたのだ。

 お互いの内心の想いは一致している…

 そしてそんな一瞬のアイコンタクトで十分に嬉しい…

「新規業務案件は順調なのか…」
 そんな事は今朝話しを済ませてあるのだが、大原本部長もわたしを呼び止めた理由がいる、だから、そんな二人にとっての今更な話題を問い掛けてきたのである。

「はい…、問題ないです…」
 わたしはそんな彼の想いは十分に理解していたから、そんな彼の心情を察知し満面の笑顔でそう返し、そして目に想いを込める。
 それは
 後で電話下さい…と。

「ああ、わかった、じゃ…」
 すると彼にはそんなわたしの想いは伝わったようであった。
 すかさずそう返事をしくれて、そくさくと山崎専務の後を追って会議室を出ていったのだ。

 さすがに健太を含めたわたしの周りには、この二人のアイコンタクトな会話には気付かない筈である…
 そしてこんな何気ない仕草であっても、年甲斐も無くわたしの心を昂ぶらせてくるのである。

 これから新たに始動する
『新規事業計画プロジェクト』
 そしてコールセンター事業部門に於ける新たな『新規業務案件』
 この二つの大きな、そしてわたしと大原本部長にとっても大切な仕事が、いよいよこの記者会見発表を持って正式にスタートするのである。

「ほら、健太、帰るわよ」
 わたしはそう言って会議室を出る。

「とりあえず山崎専務とも挨拶できたし、記者会見も成功だったしいよいよスタートね…」
 

 1997年8月8日金曜日…

 いよいよ今日が記念すべきスタートだ…
 そんな想いを昂ぶらせながら、健太と共に帰路に向かう。




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