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シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり
 118 早く逢いたい

「いや、仕事ではあるんスけど、こうして佐々木部長と二人で食事できるのが嬉しくってぇ」

「ええ、そうなの」

「あ、はい…、まるでデートみたいじゃないっスかぁ…」
 と、満面に笑みを浮かべながら言ってきたのである。

「いやいや、デートじゃないから、それにわたし達はカップルには見えないから…」

「えー、そうスかぁ、でももしかしたら見えるかもしれないっスよぉ」

「いや、見えないわよ…
 女上司と部下にしか見えないわよ」
 わたしは笑いながらそう言う。

 そしてすっかり気分も良くなってきていた…

「そうかなぁ…」
 本当にこの杉山くんには色々な意味で救われているといえる。

 そして、その杉山くんの明るさに心が軽くなり…

 そうだ、今日の夕方にはゴルフから帰ってくるんだ…

 遅くとも夜には彼に、大原浩一本部長に逢えるんだ…
 と、突然、その事を思い出させてくれたのだ。

 ああ、早く逢いたい…

 そして昨日、今日の嫌な事を消し去るほどに激しく抱かれたい…
 思わずそう想い、少しだけ心を昂ぶらせ、疼かせてしまう。

「あ、そうだ、ほら、今日はもう直帰でいいからね…
 後は、連休明けでいいから…」
 そんな昂ぶりを押さえながら、上司然として杉山くんにそう言って、そして食事を終え、わたしと杉山くんはここで別れる。

 いよいよ、ようやくわたしのお盆休みが始まる…

 そして彼にようやく逢える、いや、ようやく抱かれるのだ…
 昂ぶる想いが心を高鳴らせてきていた。

 時間は午後2時半を過ぎた辺りである…

 あと少し…

 わたしだけは一度、書類をまとめる為に会社に向かう…

 彼には、会社から電話すればいいか…

 ワクワクとした高鳴りが止まらない…

 
 


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