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シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり
 149 美冴さんとの電話(7)

「うん…、ヤラせちゃうの」

『………』
 美冴さんは無言になる、いや、言葉を失った感じであったのだ。

「その代わりに、最後ね…って」
 わたしは続けていく。

『えっ、最後に…って事なんですか?』
 
「うん…最後、これで最後ね…って」

『最後に……か…』

 なんとなくだが…
 美冴さんはわたしの言葉の意味を理解し、納得したような声をしてきた。

 そしてわたしは続けて説明をしていく…

「ほら、よく女はさぁ、子宮で考える…って云われるじゃない?」

『あ、はい…』

「男もさぁ…
 わたしの経験からでいうとチンポで考える…
 っていうより、チンポに支配されている…
 って感じるのよねぇ…
 と、いうより、男はとにかくヤリたいのよ、ヤリたがるのよ…
 だけどね、男のヤリたいは射精したいだから…」
 わたしは一気に想いを、今までの経験に基づいた持論を話していく。

『だ、射精したい…か』
 美冴さんはそう呟いた、そしてなんとなくだが納得した感じが伝わってきた。

「ほらぁ、女ってさぁ、意外とヤラなくても平気っていうか、精神的な部分が多いじゃない…
 だけどね、男はヤラないと、いや、射精さないと落ち着かない、ダメなのよね…
 逆にいうとさぁ、ヤラせる、射精せさえすれば大人しくなる、落ち着くって事あるでしょう…」

「あ…、は、はい…」
 美冴さんは、そんなわたしの話しに、確かに…
 って、そんな声で返事をしてきたのだ。

「わたしの場合は相手がさぁ、8年越しの想いだったのよ…
 だからさぁ、逆に下世話的に云っちゃうと、8年間ずっとヤリたい、ヤリたかったって事になるわけで…
 だから、最後だからってヤラせたてあげたのよ、そうしたら急に落ち着いたの…」

 正確にはヤッてはいない…
 口唇愛撫によって射精してあげたのだ。

 偉そうなことを、そして最もらしく美冴さんには語ってはいるのだが、彼への想いが挿入を拒んだのであった…

『そうなんですか…』
 だが、美冴さんは感嘆の声で呟いてくる。

「うん…
 とにかく相手に言わせれば、8年越しの想い…
 つまり、ヤリたいを叶えられれば本人なりに落ち着いて、想いにケリが付けられるのね…
 いや、付けられた…のかなぁ」

 確かに健太は、そう言ってはいた…





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