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シャイニーストッキング
第15章 絡まるストッキング9 美冴とゆかり

7 無言のバランス
だからもう、今の、帰途中のわたし達の間には、会話は必要最低限しか要らないのだ…
そして本音は、お互いにまだまだ開き直れていない想いを心に隠し持っているのは明白であったから…
そして万が一、それを言葉にしてしまったならば…
一気にお互いの心のバランスが崩れてしまい、もしかしたら、シラケてしまう事も、恐れも、十分に分かっていたのだ。
だから無言でも心地良かったのだ、いや、無言で、お互いの心の中で会話をしていたのかもしれない…
そんな無言のバランスを保ちながら、クルマは快調に首都高速に乗り入れ、ゆかりさん宅近くの羽田ランプまで一気に走っていく。
『間もなく、羽田インターチェンジです…』
ナビゲーションがそんな無言の沈黙を破り、間もなくゆかりさん宅付近のエリアの到着を告げてきた。
時刻は午後3時を少し過ぎた辺りであった…
「うわぁ、本当に空港が近いんだわぁ」
わたしはそう呟いた。
「本当ですね、なんかそのゆかりさんてお友達は凄い所に住んでるんですねぇ…」
すると和哉が沈黙を破り、応えてくる。
「あら、でも意外に下町っぽい街並みもあるのね」
そう、ナビゲーションによると、ゆかりさん宅のマンションエリアは住宅街のど真ん中にあるのだが、周りの家並みは昔からの古い家と、最新の住宅や高層マンションが建ち、そして昔から存在しているであろう稲荷神社等もあるようで、新旧入り混じった街並みといえるのだ。
すると直ぐ脇には運河が見え、その上にはモノレールの高架橋が続き、更にその上空には羽田空港から離発着のジャンボ機が飛んでいるのが目に入ってくる。
うわぁ、やはりゆかりさんて、エグゼクティブなんだわ…
わたしは生まれ育ちもやはり東京都内なのであるが、世田谷、練馬エリアの平坦で穏やかな、やや後進的な街並みに育ったせいなのか、この運河や、船舶、飛行機、そしてモノレール等に敏感に反応してしまっていた。
そして傍らの和哉は、栃木県出身なので、そんなわたしより遥かに反応しているようであったのだ…
「うわ、ヤベぇ、飛行機だ…」
運転しながら和哉は、そう呟いてきた…
だからもう、今の、帰途中のわたし達の間には、会話は必要最低限しか要らないのだ…
そして本音は、お互いにまだまだ開き直れていない想いを心に隠し持っているのは明白であったから…
そして万が一、それを言葉にしてしまったならば…
一気にお互いの心のバランスが崩れてしまい、もしかしたら、シラケてしまう事も、恐れも、十分に分かっていたのだ。
だから無言でも心地良かったのだ、いや、無言で、お互いの心の中で会話をしていたのかもしれない…
そんな無言のバランスを保ちながら、クルマは快調に首都高速に乗り入れ、ゆかりさん宅近くの羽田ランプまで一気に走っていく。
『間もなく、羽田インターチェンジです…』
ナビゲーションがそんな無言の沈黙を破り、間もなくゆかりさん宅付近のエリアの到着を告げてきた。
時刻は午後3時を少し過ぎた辺りであった…
「うわぁ、本当に空港が近いんだわぁ」
わたしはそう呟いた。
「本当ですね、なんかそのゆかりさんてお友達は凄い所に住んでるんですねぇ…」
すると和哉が沈黙を破り、応えてくる。
「あら、でも意外に下町っぽい街並みもあるのね」
そう、ナビゲーションによると、ゆかりさん宅のマンションエリアは住宅街のど真ん中にあるのだが、周りの家並みは昔からの古い家と、最新の住宅や高層マンションが建ち、そして昔から存在しているであろう稲荷神社等もあるようで、新旧入り混じった街並みといえるのだ。
すると直ぐ脇には運河が見え、その上にはモノレールの高架橋が続き、更にその上空には羽田空港から離発着のジャンボ機が飛んでいるのが目に入ってくる。
うわぁ、やはりゆかりさんて、エグゼクティブなんだわ…
わたしは生まれ育ちもやはり東京都内なのであるが、世田谷、練馬エリアの平坦で穏やかな、やや後進的な街並みに育ったせいなのか、この運河や、船舶、飛行機、そしてモノレール等に敏感に反応してしまっていた。
そして傍らの和哉は、栃木県出身なので、そんなわたしより遥かに反応しているようであったのだ…
「うわ、ヤベぇ、飛行機だ…」
運転しながら和哉は、そう呟いてきた…

