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シャイニーストッキング
第15章 絡まるストッキング9     美冴とゆかり
 30 まさか…

 この嫉妬心は…

 まさか…

 わたしは鏡に映る自身を見つめながら、戸惑いの想いを感じていたのである。

 わたしは同性愛者ではないんだから…

 たまたまよ…

 たまたま…

 心が、気持ちが、嬉しくて、浮かれているだけよ…
 そう鏡を見つめながら、必死に自分に言い聞かせていく。

 シャワーを浴びて、気持ちを切り替えないと…
 そう想いながら、シャワーを浴びる。

 ややぬるめ設定のシャワーのお湯が、火照ったカラダに心地良い…

「ふうぅ…」

 さっきは本当に暑かっわ…

 あんなちょっと買い物に出ただけなのに、いや、初めてのお友達との買い物という事に、テンションを上げ過ぎてしまったのか…

 二人で食事…

 家飲み…

 女子トーク…

 これからの今夜は、全部が初めてだから…
 とも、想いながら全身を洗っていく。
 そして不意に小さな疼きを感じてきた。

 あ、いや…

 あり得ないから…

 何をバカな事を考え…
 その不惑な想いを、わたしは必死に打ち消していく。

 バカ…

 美冴さんには健太がいる…

 そして…

 そしてわたしには、彼がいる…

 だが…

 ザワザワ…

 ドキドキ…

 そしてウズウズと…

 騒めき、高鳴り、そして…

 昂ぶってきていたのである…

 
「ごめんなさい、お先に…」
 わたしはなんとか不惑な想いに駆られながらも、シャワーを浴びて、また新たな着古したTシャツと短パンを履き、シャワールームから出た。

「あぁ、いい匂いがするわぁ…」
 するとリビングルームいっぱいに美味しそうな匂いが充満していたのである。

「はい、準備オーケーですから」
 美冴さんはニコニコしながらそう言ってきた。

「じゃあ、わたしもシャワーをお借りしますねぇ」
 そしてそう続けて言ってくる。

「はいどうぞ、ごゆっくり…」
 そして美冴さんはシャワールームに入っていく。

 お互いにシャワーを浴びてサッパリして…
 
 これから、ゆっくりと、まったりと、お酒を飲み、美味しいモノを食べながら…

 のんびり、女子トークだわ…  

 わたしのワクワク感は更に高まっていく…

 


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