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シャイニーストッキング
第17章 もつれるストッキング1     松下律子
 15 秘書への経緯(5)

 ただ、もう、その頃には松本副社長と山崎のおじさまの策謀の中には…
『大原浩一常務就任』
 という、策略はほぼ決まっていたし…

 その流れからのわたしへの専属秘書の勧めは…
 わたしの過去、経歴、そして彼への想い等、全てを知った上での打診であり…
 彼、大原新常務の監視役としての推しの意味もあったのである。

 ただ、わたしのその略奪の決心により、相互の利益が合致しての…

 わたしの秘書としての就任なのだ。


「そうなんです、おじさまからは絶対に秘密にしておけって…」

 そんな前から着々と彼の常務就任の話しも決まっていたのだ…

 だが、冷静に考えれば…

 わたしにどんな理由があろうとも…

 そして彼の存在価値を鑑みても…

 どちらにしてもわたし達は、山崎のおじさまと松本副社長の手の内で躍らされているだけなのかもしれない…
 いや、それは間違いは無いのだ。

 その位にあの二人の怖さも改めて実感していた…


 そして、その怖さを彼も、新ためてよく実感したようで…
 
「じゃあ、あの遊園地のプールに来た時には既に…あ、いや、当然か…
 だから、あの日光観光の帰りの電車内で…
『どうせまた、すぐに逢えますから…』
 と、云っていたのか…」
 そう訊いてきた。

「あ、はい…」 
 
 わたしは彼の気持ちを少しでも和ませる意味でも、微笑み、そう返事をする。

「…………」
 

 その時…

 ブー、ブー、ブー、ブー…

 常務室の電話が着信した。

「はい、こちら大原常務室です…
 あ、おじさま…」
 早速の、山崎のおじさまからの、いや、山崎専務からの電話である。

「はい、大原です」

 電話を耳に当て、何度となく頷き…

「あ、ま、はい…」

 わたしをチラと見て…

「は、はい、わかりました…」

 そう答え…

「はぁ…」

 電話を切り、そして…

「今夜、キミと二人一緒に、メシでも食いながら説明してくれるってさ…」
 そう言ってきた。

「え、わたしも?」
 彼は頷く。

 そうか、山崎のおじさまは…

 全ての話しを…

 わたしの全てをも話すつもりなんだ…

 「ああ、だから、夜のスケジュール調整を頼むよ…」

「はい、承知しました」

 それがわたしの秘書としての最初の仕事となる…





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