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シャイニーストッキング
第17章 もつれるストッキング1 松下律子

16 朝イチのビッグニュース
「佐々木室長おはようございます」
「佐々木部長おはようございます」
朝、出勤すると…
コールセンター部の会議室を間借りしている『新規プロジェクト』のメンバーはわたしを『室長』と呼んで朝の挨拶をし…
従来のコールセンター部のスタッフ達は『部長』と朝の挨拶をしてくれていた。
「あ、おはよう」
どっちみちこの『新規プロジェクト』もこのコールセンター部と同じビルの二階上のフロアに正式に来週から賃貸契約をして移動するから、これからも多分、エレベーターホールではこんな感じに二種類の挨拶をされるんだろうなぁ…
と、漠然と想いながら
『新規プロジェクト』の間借りしている会議室のドアを開ける。
「あぁー、佐々木室長おはようございますぅ…
ビッグニュースですよぉ…」
早速、越前屋朋美さんが大きな声で挨拶と、話し掛けてきたのだ。
「あ、越前屋さんおはよう」
「佐々木室長ぉ、ビッグニュースですよぉ」
多分、彼、大原浩一本部長が、向こう、つまり出向役員として出向いている○△生命保険会社での常務就任のニュースだろうとは思うのだが…
「お、大原本部長がぁ…
常務に就任したんですうぅ…」
やはりそのニュースだ…
元々、越前屋さんは○△生命保険会社出身であるし、太いパイプと人脈を持っているから、朝イチで情報が入ってきたのであろう。
そんな彼女のことを色々、一瞬で考えて…
「ええっ、常務にぃ?」
と、驚いてあげたのだ。
「えっ、大原本部長が常務ってぇ?」
越前屋さんの声があまりにも大きいから、一瞬にして周りにも聞こえ、伝わってしまい、あちこちから感嘆の声が上がってきた。
「うわぁ、スゲぇや」
と、武石健太の声が…
「す、凄いわ…」
あ、蒼井美冴さんの声だ…
わたしは後ろを振り向く…
「あ、佐々木室長おはようございます…
す、凄いですね…」
と、美冴さんは少しだけ恥ずかしそうな顔をして言ってきたのだ。
そしてまた、その目が…
『でも、知ってたんでしょう?』
と、語り掛けてもきた。
「あ、はい…
み、美冴さん、おはようございます」
と、わたしはドキドキと心を高鳴らせて応える。
でも美冴さんとの朝イチの挨拶が、こんなどさくさに紛れての流れで却ってわたしにはよかったのだ…
「佐々木室長おはようございます」
「佐々木部長おはようございます」
朝、出勤すると…
コールセンター部の会議室を間借りしている『新規プロジェクト』のメンバーはわたしを『室長』と呼んで朝の挨拶をし…
従来のコールセンター部のスタッフ達は『部長』と朝の挨拶をしてくれていた。
「あ、おはよう」
どっちみちこの『新規プロジェクト』もこのコールセンター部と同じビルの二階上のフロアに正式に来週から賃貸契約をして移動するから、これからも多分、エレベーターホールではこんな感じに二種類の挨拶をされるんだろうなぁ…
と、漠然と想いながら
『新規プロジェクト』の間借りしている会議室のドアを開ける。
「あぁー、佐々木室長おはようございますぅ…
ビッグニュースですよぉ…」
早速、越前屋朋美さんが大きな声で挨拶と、話し掛けてきたのだ。
「あ、越前屋さんおはよう」
「佐々木室長ぉ、ビッグニュースですよぉ」
多分、彼、大原浩一本部長が、向こう、つまり出向役員として出向いている○△生命保険会社での常務就任のニュースだろうとは思うのだが…
「お、大原本部長がぁ…
常務に就任したんですうぅ…」
やはりそのニュースだ…
元々、越前屋さんは○△生命保険会社出身であるし、太いパイプと人脈を持っているから、朝イチで情報が入ってきたのであろう。
そんな彼女のことを色々、一瞬で考えて…
「ええっ、常務にぃ?」
と、驚いてあげたのだ。
「えっ、大原本部長が常務ってぇ?」
越前屋さんの声があまりにも大きいから、一瞬にして周りにも聞こえ、伝わってしまい、あちこちから感嘆の声が上がってきた。
「うわぁ、スゲぇや」
と、武石健太の声が…
「す、凄いわ…」
あ、蒼井美冴さんの声だ…
わたしは後ろを振り向く…
「あ、佐々木室長おはようございます…
す、凄いですね…」
と、美冴さんは少しだけ恥ずかしそうな顔をして言ってきたのだ。
そしてまた、その目が…
『でも、知ってたんでしょう?』
と、語り掛けてもきた。
「あ、はい…
み、美冴さん、おはようございます」
と、わたしはドキドキと心を高鳴らせて応える。
でも美冴さんとの朝イチの挨拶が、こんなどさくさに紛れての流れで却ってわたしにはよかったのだ…

