この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第18章 もつれるストッキング2      佐々木ゆかり
 125 越前屋の存在

「じゃあ特別に今夜越前屋さんを招待してあげるから…」
 わたしがそう言うと…
「えっ、ゆかり室長っ、ホントですかっ?」
 嬉しそうにそう反応してきた。

「うん、仕方ないからいいわよ、おいでよ」
 笑いながらそう言う。

「うわぁ、やったぁ…」
 この越前屋さんは本当に明るい、そしてこの明るさにわたしは何度も救われていた。

 そう、救われている…
 そして今夜も越前屋さんの存在に救われる。

 なぜなら、彼女の来宅が、わたしと敦子のストッパーになるはずだから…

「えぇ、えつが来るのぉ?」
 すると敦子がワザとそう言ってきた。

「もうあっちん、そんなこと言わないでよぉ」
「せっかくぅ、ゆかり室長さんの所でさぁ、静かな夜を過ごせるのにぃ」
「もぉ、そんなぁ、あっちん意地悪言わないでよぉ…」
 と、二人はそんな会話を交わしていくのだが…
 敦子のそんな言葉は半分以上は本音であろうと思われる。

 そして、それは、わたしの想いも、伝えたい意味も読みとった筈だから…

 そうわたしが越前屋さんを、いや、敢えて越前屋さんを誘った…
 つまりは今夜は二人きりにはならない、彼女の存在感がいい緩衝材になり、ううん、そしてそれがわたしの意思だと思っているはずだから。

「さぁそういうことで、お仕事ね」
 わたしは切り替えの意味もあってそう声を掛け、そしてメンバー各々に指示を出していく。

「…それでお願いしますね、わたしは今からコールセンター部に行きますから」
 と、そう言って…
 武石健太…
 越前屋朋美…
 伊藤敦子…
 等の総合職のメンバーに声を掛け、出掛け際にチラと蒼井美冴さんの顔を見る。

 あ…

 すると美冴さんもわたしの顔をさり気なく見てきたのだ。

 やっぱり美冴さんにはお見通しみたい、いや、全てを見抜かれちゃうみたいだわ…

 やはり美冴さんには隠せないのかもしれないな…
 わたしはそんなことを思いながらコールセンター部のデスクに向かう。

 今日からは『新規業務案件』に於いての会議とマニュアル作成が始まるのだ…
 まだまだ準備段階の『新プロジェクト』よりもいよいよ具体的な内容が決まったこの『コールセンター部新規業務』がかなり多忙になってくる。

 わたしは本当にかなり忙しくなる…
 だが今朝に限ってはこの多忙さに救われた。


/2487ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ