この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第19章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一
 85 秘書 松下律子(13 )

「…絶対にお食事だけですからねっ」
 敢えて念を押す。

「はぁい分かってますよぉ…
 じゃ入りましょうか」
 彼、青山一也はすっかり立ち直り、笑みを浮かべてエスコートしてくる。

 そして…
「予約してある青山です」
 なんとそう告げたのだ。

「え、予約って?」

「はい、自分の読みに自信がありますから、窓際の夜景の綺麗な席を予約しておいたんです」
 と、満面の笑みを浮かべて言ってきた。

「まぁ呆れた……
 もしわたしが来なかったり、頑なに断ったらどうしたの?」
 
「ま、その時は一人で食べますよ…
 それに松下さんは予想通りここに来たし、断らなかった…
 自分の読み通りということで…」

 わたしは呆れを通り越し、その
『わたしが断らなかった』という言葉に少しイラっとしてしまう…

「じゃ、やっぱり帰ろうかなぁ」

「あ、いや、すいません、調子に乗りましたぁ」
 
 やっぱり、なぜか彼の雰囲気に嫌悪感や不快感は感じられない…

「ま、いいか、今夜だけですからね」

「あ、あざっす、今夜は自分の歓迎会っていう事でぇ…」
 
本当に次から次へとそんな軽口を…
 だが、それだけアタマの回転が早いという事なのかもしれない。

 そしてもうひとつ…
 女、オンナの扱いが上手だという事でもあろう。

「さぁ、こちらのお席へ…」
 わたし達は窓際の席へと案内された。

「あら、素敵…」 
 真夏の、お盆明けの日本海側は、まだ完全には日没しておらず、少し先に見える日本海の水平線に、今、正に、夕陽か沈もうとしていたのだ。

「ちょうどナイスタイミングですねぇ」

「ええ、凄く綺麗だわ」

「この夕陽を松下さんと見れてよかった」
 するとすかさずそんなクサイ言葉を言ってくる。

 だがわたしは…
『あぁこの夕陽を彼と見たかったぁ…』
 と、秘かに思ってしまっていた。

「え、な、なに?」
 だから、そんな彼の言葉など、軽く流してしまう。

「どうせ、みんなに言ってるんでしょう」
 そして、そうも返していく。

「あ、え、そ、そんな事…ないですよぉ、いや、ないですから」
 彼は慌てて言い繕ってくるのだが、そのわたしの言葉は、ズバリ、図星だという反応を示してきた。

 そう、この彼は、この雰囲気の青山一也がモテないはずが無いだろうから…




/2534ページ
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ