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シャイニーストッキング
第19章 もつれるストッキング3 常務取締役大原浩一

185 有資格保持者
それにもしも常務命令としてのこんな無理矢理の異動を強行したならば…
今、謳い、推し勧め始めたばかりの『社内改革』とは真逆な、独占、独裁的な、そう、正にこれから改革をしようとしている目標に対しての本末転倒な意味的に捉えられてしまう怖れがあるから。
しかしわたしには、彼、大原常務から困惑の目を向けられた瞬間に…
脳裏には、ある考えが浮かんではいた。
だけど、ただ、わたし的にはその考えには…
少し躊躇してしまう、いや、本当に小さな問題、ううん、抗い的な思いが微かに心を騒つかせてきていたのである。
すると、そんなわたしの躊躇な想いが青山一也に伝わったはずもないのだが、彼が脇から…
「あ、そう、そう雪恵は…
『ファイナンシャルプランナー』と
『マネー・ライフプランナー』の二つの資格を持ってるんですよ」
そう言ってきた。
それを聞いた瞬間に、わたしと彼はほぼ同時に…
「えっ」
と、大原常務のやや驚きの声。
「えっ」
と、これはわたしの驚きと、今脳裏に浮かんでいるその微かな抗いの想いの肯定の騒めきの声…
類は違うが二人同時に漏らしてしまったのだ。
すると大原常務はハッとした顔になり、わたしの顔を見てくる…
そしてそれは、彼が今、わたしの脳裏に浮かんでいる想いと同じ事を考えているという顔ともいえる。
だからわたしは内心騒めきながらも、大原常務より先にその想いの考えを口にした…
「その『FP』の資格があるんなら…」
そして大原常務の顔を見ながら…
「その『FP』の有資格者として今進めている『新プロジェクト』への異動ならば直ぐにでも異動は可能だと思いますよ」
そう、それはあのわたしのライバル、いや、恋仇である『佐々木ゆかり』が新たに準備室室長となって推し進めている本社の起死回生になる筈のビッグプロジェクトである。
そしてその『新プロジェクト』に於いて『ファイナンシャルプランナー』や『マネーライフプランナー』等々の有資格保持者を喉から手が出るほどに欲しい…
と、ついこの前にも越前屋さんを含めたわたし達三人で話していたのだ。
「うん、それなら急ぎで進められるなぁ」
と、大原常務が彼と彼女を見ながらそう言う。
「えっ、あ、あの『新プロジェクト』ですかぁ?」
青山一也は感嘆の声を漏らす。
それにもしも常務命令としてのこんな無理矢理の異動を強行したならば…
今、謳い、推し勧め始めたばかりの『社内改革』とは真逆な、独占、独裁的な、そう、正にこれから改革をしようとしている目標に対しての本末転倒な意味的に捉えられてしまう怖れがあるから。
しかしわたしには、彼、大原常務から困惑の目を向けられた瞬間に…
脳裏には、ある考えが浮かんではいた。
だけど、ただ、わたし的にはその考えには…
少し躊躇してしまう、いや、本当に小さな問題、ううん、抗い的な思いが微かに心を騒つかせてきていたのである。
すると、そんなわたしの躊躇な想いが青山一也に伝わったはずもないのだが、彼が脇から…
「あ、そう、そう雪恵は…
『ファイナンシャルプランナー』と
『マネー・ライフプランナー』の二つの資格を持ってるんですよ」
そう言ってきた。
それを聞いた瞬間に、わたしと彼はほぼ同時に…
「えっ」
と、大原常務のやや驚きの声。
「えっ」
と、これはわたしの驚きと、今脳裏に浮かんでいるその微かな抗いの想いの肯定の騒めきの声…
類は違うが二人同時に漏らしてしまったのだ。
すると大原常務はハッとした顔になり、わたしの顔を見てくる…
そしてそれは、彼が今、わたしの脳裏に浮かんでいる想いと同じ事を考えているという顔ともいえる。
だからわたしは内心騒めきながらも、大原常務より先にその想いの考えを口にした…
「その『FP』の資格があるんなら…」
そして大原常務の顔を見ながら…
「その『FP』の有資格者として今進めている『新プロジェクト』への異動ならば直ぐにでも異動は可能だと思いますよ」
そう、それはあのわたしのライバル、いや、恋仇である『佐々木ゆかり』が新たに準備室室長となって推し進めている本社の起死回生になる筈のビッグプロジェクトである。
そしてその『新プロジェクト』に於いて『ファイナンシャルプランナー』や『マネーライフプランナー』等々の有資格保持者を喉から手が出るほどに欲しい…
と、ついこの前にも越前屋さんを含めたわたし達三人で話していたのだ。
「うん、それなら急ぎで進められるなぁ」
と、大原常務が彼と彼女を見ながらそう言う。
「えっ、あ、あの『新プロジェクト』ですかぁ?」
青山一也は感嘆の声を漏らす。

