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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 63 その電話…

 部長室で書類整理をしていると…

 ブー、ブー、ブー、ブー…

 午前9時15分、携帯電話が着信のバイブを震わせてきた。

「あっ」
 それは彼、大原常務からではなく、知らない未登録の携帯番号からの着信であった。

 え、誰だ?…
 わたしの携帯電話は彼からの着信以外は、ほぼ仕事関係しか掛かっては来ない。

 だからどうせ仕事関係からなのだろうが…
 ふと、ある想いが、いや、この発信元の相手が脳裏に浮かんだ、いいや、予感とでもいうのだろう、その相手の存在がスッと浮かび上がってきたのである。

 ううん違うかも、ほぼ確信の想いに近かった…
 それはこの時間であるという事と、それに昨日知った事実からとそして、なによりこの未登録の携帯電話番号という事が全て当てはまる存在。

 それはつまりは…
「…はい、もしもし、佐々木です…」

「おはようございます、大原常務秘書の松下です、今、お時間大丈夫でしようか?」
 
 当たりであった…
 
「は、はい、大丈夫です」
 彼、大原常務専属秘書である松下律子からの着信である。

 この耳当たりの良い、そしてその声に反比例する凛とした声音の口調…
 その声を聞いた瞬間に、わたしの心は一気に騒ついてしまう。
 
「え…と、ちょっと緊急の人事の辞令がございまして…」
 その凛とした声音が更に硬い口調へと変わる。

「え、緊急の人事の辞令って?」
 その言葉にわたしの心の騒つきが、緊張に変わってきた。

 なんだろうか?…

「はい…
 実は昨日から大原常務は急遽、新潟支社に出張をしておりまして…」

「はい、存じてますが…」
 緊急の人事辞令ってなんだろうか?…
 緊張感が高まってくる。

「え、詳しい経緯は本日本社に戻りますのでその時に説明をしますが…」
 
 今日中に本社に帰ってくるのか…

「実は新潟支社の優秀な人材を、つまりは…
『ファイナンシャルプランナー』と
『マネー・ライフプランナー』の両方の有資格者の緊急な常務枠での人事異動辞令を発令する事になりましたので、とりあえず佐々木室長の了承だけでも確認したくの連絡なんです…」

「あ、は、はい…」

 意味は、いや、松下秘書の言ってきた内容は分かるのだが…
 そもそも常務枠の人事異動辞令なんだから了承なんていらない、いや、必要ない筈なのだ。

 
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