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第20章 もつれるストッキング4　　　　　律子とゆかり

　155　昂ぶり後に…(5)

　ストッキングという存在は、どんなに小さくても、ほつれ、破れ、伝線してしまったならば、その美しい価値観はゼロになってしまう…
　ただのナイロン繊維の布切れでしかなくなってしまうのだ。

　私は…
　そんな律子のストッキングの伝線の姿をさっき初めて見た。

　それは律子の象徴の価値観が壊れてしまったという顕れともいえ…
　それは今までの沈着冷静な、いつも凛とし、知的で理知的ないつもの律子という存在の心を抑制していた鎧が壊れたという意味ではないのだろうか？

　そしてそのストッキングの小さなほころびから、抑制していた…
　そう本当の律子というオンナが、表に現れたのかもしれない。

　つまりはこの淫靡な淫獣の如くのこの律子が…

　ジュボ、ジュル、ジュボ、ジュル…

　ジュボ、ジュル、ジュボ、ジュル…　

「はぁ、あぁ、こ、浩一ぃ」

　この私自身を夢中に舐めしゃぶっている律子こそが…

　隠れていた本当の律子というオンナなのだろう…

　ジュボ、ジュル、ジュボ、ジュル…

　ジュボ、ジュル、ジュボ、ジュル…　

「はぁ、あぁ、こ、浩一ぃ」

　舐め、しゃぶりながら、見上げてくる淫靡な妖しいその目を見て…

　私の心は一気に、激しく、昂ぶりの衝動を覚え…
　私の中のオスの本能の昂ぶりを疼かせてきた、いや、一瞬にして支配されてしまったのである。

「り、律子ぉっ」

　そして私は舐め、しゃぶっている律子の顔を引き離し…

「あ、ああん」

　さっきまでゆかり達が座っていた三人掛けのソファに律子を押し倒し…

　そしてそのオスの本能が命じてきたのだ…

　このメスをヤれと…

　もう一度狂わせろ………と。