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シャイニーストッキング
第22章 ほつれるストッキング 1 佐々木ゆかり
33 理由…
さすがは、佐々木ゆかりだ――
わたしが彼の後ろから、宴会場に入るなり、顔をしかめ、鼻をわずかにヒクつかせ…
このわたしの…
シャネルという、香りの仕掛けに気付いたみたい。
いや、間違いなく、気付いた――
だって、呆然とし…
目を泳がせ…
わたしを見て、直ぐに、逸らしたから。
それは、この約三ヶ月という時間に仕掛けた…
シャネルの罠に完全に陥った証し――
わたしが、銀座のクラブホステス時代に、彼、ううん、今や常務となった大原浩一に、さんざんと擦り付けた、シャネルNo.18の残り香…
そして、お盆休みの終盤の8月15日の日光観光の帰りから、昨日まで擦り付けた…
シャネルNo.19の、残り香という罠。
その香りの…
変化…
違い…
そして、その裏側に潜む、想像だにしないであろう、深い意味と、事実に…
佐々木ゆかりは…
その聡明さ故に、気付いてしまった――
普通の平凡なOLならば、おそらくは、気付かなかったであろう、皮肉といえる。
だけど、わたしは、それを分かっていたからこそ…
『大原浩一を獲る…』
という衝動に突き動かされたのである。
それは…
彼女自らの甘えからの、あの、深夜の電話が、きっかけとなったのだ――
そして…
わたしの方が愛されている…
わたしの方が、彼にはふさわしい…
わたしの方が、彼の将来の為になる――
その思いが、衝動を後押しし…
昨日の対峙と、その後の、昂ぶりが…
今日、こうして、踏み切らせた――
本当は…
このプロジェクト企画が、無事に成功してからでも、かまわないと思っていた。
だけど、昨日…
彼の、あの優柔不断な態度に、わたしは、心底苛ついてしまったのだ――
そして、もうひとつ…
彼の、佐々木ゆかりに対する愛情も見てとれてしまい…
わたしは、それに、息を、飲んだ―――
それは、初めての嫉妬心…
どうしてよいのか分からないくらいに…
わたしを狂わせ…
もう一人の自分が…
いや、それは、隠していた、本当の自分自身が…
このシャネルの香りを…
変えさせたのだ―――
彼を、奪う…
いや、もう既に、わたしのオトコだから…
渡さない―――
さすがは、佐々木ゆかりだ――
わたしが彼の後ろから、宴会場に入るなり、顔をしかめ、鼻をわずかにヒクつかせ…
このわたしの…
シャネルという、香りの仕掛けに気付いたみたい。
いや、間違いなく、気付いた――
だって、呆然とし…
目を泳がせ…
わたしを見て、直ぐに、逸らしたから。
それは、この約三ヶ月という時間に仕掛けた…
シャネルの罠に完全に陥った証し――
わたしが、銀座のクラブホステス時代に、彼、ううん、今や常務となった大原浩一に、さんざんと擦り付けた、シャネルNo.18の残り香…
そして、お盆休みの終盤の8月15日の日光観光の帰りから、昨日まで擦り付けた…
シャネルNo.19の、残り香という罠。
その香りの…
変化…
違い…
そして、その裏側に潜む、想像だにしないであろう、深い意味と、事実に…
佐々木ゆかりは…
その聡明さ故に、気付いてしまった――
普通の平凡なOLならば、おそらくは、気付かなかったであろう、皮肉といえる。
だけど、わたしは、それを分かっていたからこそ…
『大原浩一を獲る…』
という衝動に突き動かされたのである。
それは…
彼女自らの甘えからの、あの、深夜の電話が、きっかけとなったのだ――
そして…
わたしの方が愛されている…
わたしの方が、彼にはふさわしい…
わたしの方が、彼の将来の為になる――
その思いが、衝動を後押しし…
昨日の対峙と、その後の、昂ぶりが…
今日、こうして、踏み切らせた――
本当は…
このプロジェクト企画が、無事に成功してからでも、かまわないと思っていた。
だけど、昨日…
彼の、あの優柔不断な態度に、わたしは、心底苛ついてしまったのだ――
そして、もうひとつ…
彼の、佐々木ゆかりに対する愛情も見てとれてしまい…
わたしは、それに、息を、飲んだ―――
それは、初めての嫉妬心…
どうしてよいのか分からないくらいに…
わたしを狂わせ…
もう一人の自分が…
いや、それは、隠していた、本当の自分自身が…
このシャネルの香りを…
変えさせたのだ―――
彼を、奪う…
いや、もう既に、わたしのオトコだから…
渡さない―――

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