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シャイニーストッキング
第1章 和哉
47 二人の時間 ③
(第1章和哉 最終話)
「そんなぁ、昔の彼女のことなんかぁ、私が忘れさせちゃうんだからぁ…」
真実はそう言いながら和哉に甘えるように抱きついていく。
上の空の和哉に対して不思議と嫉妬心や怒りはなかった、なぜなら彼女はしんじつと書いて真実(まみ)と呼ぶ、その名前の如く現実主義者であるからだ。
だから今、和哉が思い出しているであろう昔の彼女が一体いつの頃の存在なのかは知らないし、知りたくもない、ただ、今この時、この和哉が現在の自分を好きなのは実感しているし、分かっているし、自信もある、そしてこれが今の現実だから不安や嫉妬心など湧きもしなかったのだ。
誰だって過去はある、あるから今がある、ふと昔の彼女を思い出したっていいじゃないか、さっきの私だってストッキング好きな元彼を思い出して話したくらいなんだから…
こんな前向きな現実主義であった。
そして彼女はこんな名前の如く、弁護士事務所で秘書の仕事をしているのだ。
年齢は和哉の二つ年下なのであるが、大学生の和哉と違い一足先に社会というモノを、そして職業柄この社会の厳しい現実も沢山見てきている。
だから年下ではあるが、精神的には和哉よりずっとしっかりしているのだ。
現実に今、和哉はこんな彼女が、真実が好きである、そして出会いの時からこの前向きな現実主義の彼女にリードされ、今に至っていることも分かっていた。
彼女といると楽なのだ…
そしてついさっきストッキングラブなフェチ嗜好をカミングアウトして理解してくれ、愛してくれたことでこれから先の新しい二人の愛の広がり方にも期待が膨らんでもいた。
それがある意味、5年前の河川敷のクルマの中から始まり、ラブホテルの夜へと続き、美冴と二人で過ごしていった濃密な時間の流れとリンクして、これから先への流れの延長へと繋がり続いていくのかもしれない。
そのことは今、自分に抱きついているこの真実との明日からの毎日が教えてくれるはずだと思う…
和哉はこの真実を抱きながらそう思っていた。
美冴と和哉の二人から始まった真夏の夜の夢のような流れは、この真実という彼女の新たな存在を伴って大きな流れを作りながら続いていき、更にこの先も新しい時間を流れていくことになるのだった。
第1章 和哉 完
(第1章和哉 最終話)
「そんなぁ、昔の彼女のことなんかぁ、私が忘れさせちゃうんだからぁ…」
真実はそう言いながら和哉に甘えるように抱きついていく。
上の空の和哉に対して不思議と嫉妬心や怒りはなかった、なぜなら彼女はしんじつと書いて真実(まみ)と呼ぶ、その名前の如く現実主義者であるからだ。
だから今、和哉が思い出しているであろう昔の彼女が一体いつの頃の存在なのかは知らないし、知りたくもない、ただ、今この時、この和哉が現在の自分を好きなのは実感しているし、分かっているし、自信もある、そしてこれが今の現実だから不安や嫉妬心など湧きもしなかったのだ。
誰だって過去はある、あるから今がある、ふと昔の彼女を思い出したっていいじゃないか、さっきの私だってストッキング好きな元彼を思い出して話したくらいなんだから…
こんな前向きな現実主義であった。
そして彼女はこんな名前の如く、弁護士事務所で秘書の仕事をしているのだ。
年齢は和哉の二つ年下なのであるが、大学生の和哉と違い一足先に社会というモノを、そして職業柄この社会の厳しい現実も沢山見てきている。
だから年下ではあるが、精神的には和哉よりずっとしっかりしているのだ。
現実に今、和哉はこんな彼女が、真実が好きである、そして出会いの時からこの前向きな現実主義の彼女にリードされ、今に至っていることも分かっていた。
彼女といると楽なのだ…
そしてついさっきストッキングラブなフェチ嗜好をカミングアウトして理解してくれ、愛してくれたことでこれから先の新しい二人の愛の広がり方にも期待が膨らんでもいた。
それがある意味、5年前の河川敷のクルマの中から始まり、ラブホテルの夜へと続き、美冴と二人で過ごしていった濃密な時間の流れとリンクして、これから先への流れの延長へと繋がり続いていくのかもしれない。
そのことは今、自分に抱きついているこの真実との明日からの毎日が教えてくれるはずだと思う…
和哉はこの真実を抱きながらそう思っていた。
美冴と和哉の二人から始まった真夏の夜の夢のような流れは、この真実という彼女の新たな存在を伴って大きな流れを作りながら続いていき、更にこの先も新しい時間を流れていくことになるのだった。
第1章 和哉 完