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シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長
5 派閥のホープ
「ああ、貴女が噂の佐々木ゆかり部長さん…」
「えっ、噂って…」
「ダメですよ、もう本社内では貴女の部長昇進は知らない人はいない位なんですから…」
そう言ってくる総務部課長の目が鋭く光る。
ボヤっとしてたら寝首を掻かかれるぞ…
まるでその目がそう言っているかのようであったのだ。
「あ、はい…」
どうやらゆかりには総務部課長のその目の意味が通じたらしい。
「また一つ大きな仕事取ったんだってね…」
「は、はい、なんとか…」
全ては、全部の情報は駆け抜けているようである。
「この蒼井美冴さんもかなりの有資格者みたいだし、これからは女性の時代なんかなぁ…」
今度は私の方を見てそう呟いてきたのだ。
「ま、山崎専務はそれも狙ってますから…」
そう私は取り繕う。
だが、この佐々木ゆかり部長の成功は、つまりは、山崎専務の成功に全て通じていき、しいてはこの我々、山崎専務派の、そしてその上に控える副社長派閥の躍進に通じるのである。
逆に見ると全てはこの佐々木ゆかり部長の成功に掛かっているのだ。
そしてこの総務部課長はそれをよく理解をしているらしい。
「私は味方だから…何かあったらいつでもどうぞ」
と、ゆかりではなく、私を見てそう言ってきたのである。
どうやら本社内では私はこの佐々木ゆかり部長の後見人と見られているようであった。
「はい、ありがとうございます、今後ともよろしくお願いします」
と、二人で謝辞をして、総務部を後にした。
確か、この総務部課長は中沢といったな…
なかなかのクセ者だ…
その事が分かっただけでも一つの収穫といえる。
「ふうぅ…」
ゆかりがため息をつく。
「なんか、恐いですね…」
「ま、現代のサラリーマンの世界では、派閥と出世は切り離せないからなぁ…」
「はあ…」
「どうやらゆかりは、私のせいですっかり山崎専務派、そして副社長派閥の期待のホープにいつの間にかになってしまった様なモノだからな…」
「は、はい…」
「このことは本当にすまないと思ってる」
これは本音であった。
「そんなぁ、本部長が謝らないで下さいよ、わたしが、わたし自身が貴方を信じて付いて行くって決めたんですから…」
「そ、そうか…」
「はい、そうです…」
そう言うとゆかりの目が急に、キラキラと輝いてきたのである。
「ああ、貴女が噂の佐々木ゆかり部長さん…」
「えっ、噂って…」
「ダメですよ、もう本社内では貴女の部長昇進は知らない人はいない位なんですから…」
そう言ってくる総務部課長の目が鋭く光る。
ボヤっとしてたら寝首を掻かかれるぞ…
まるでその目がそう言っているかのようであったのだ。
「あ、はい…」
どうやらゆかりには総務部課長のその目の意味が通じたらしい。
「また一つ大きな仕事取ったんだってね…」
「は、はい、なんとか…」
全ては、全部の情報は駆け抜けているようである。
「この蒼井美冴さんもかなりの有資格者みたいだし、これからは女性の時代なんかなぁ…」
今度は私の方を見てそう呟いてきたのだ。
「ま、山崎専務はそれも狙ってますから…」
そう私は取り繕う。
だが、この佐々木ゆかり部長の成功は、つまりは、山崎専務の成功に全て通じていき、しいてはこの我々、山崎専務派の、そしてその上に控える副社長派閥の躍進に通じるのである。
逆に見ると全てはこの佐々木ゆかり部長の成功に掛かっているのだ。
そしてこの総務部課長はそれをよく理解をしているらしい。
「私は味方だから…何かあったらいつでもどうぞ」
と、ゆかりではなく、私を見てそう言ってきたのである。
どうやら本社内では私はこの佐々木ゆかり部長の後見人と見られているようであった。
「はい、ありがとうございます、今後ともよろしくお願いします」
と、二人で謝辞をして、総務部を後にした。
確か、この総務部課長は中沢といったな…
なかなかのクセ者だ…
その事が分かっただけでも一つの収穫といえる。
「ふうぅ…」
ゆかりがため息をつく。
「なんか、恐いですね…」
「ま、現代のサラリーマンの世界では、派閥と出世は切り離せないからなぁ…」
「はあ…」
「どうやらゆかりは、私のせいですっかり山崎専務派、そして副社長派閥の期待のホープにいつの間にかになってしまった様なモノだからな…」
「は、はい…」
「このことは本当にすまないと思ってる」
これは本音であった。
「そんなぁ、本部長が謝らないで下さいよ、わたしが、わたし自身が貴方を信じて付いて行くって決めたんですから…」
「そ、そうか…」
「はい、そうです…」
そう言うとゆかりの目が急に、キラキラと輝いてきたのである。