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シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長
7 本物の証明
「だけど…杉山くんがあの仕事取ってくれて本当に助かったわ…」
確かにそうなのである、あの昇進決定内示の直後にあの大きな仕事を取ったカタチになっていたのだ。
絶好のタイミングだったのである。
そして売り上げの見積もりや取引相手が大手のテレビ局という事で、本社の第一営業部でもかなりの話題となったのであった。
あれでこの部長昇進が、山崎専務によるお飾りの昇進でない、本物の実力での昇進の証明になったようなモノなのである。
「確かになぁ、あの売り上げの見込み金額は大きいしな…」
部下の成績は上司の成績に直結するのだ、だからこれは致し方ないのだ。
その代わりに部下の失敗も上司のせいになるのである…
そしてその事イコール私にも通じていく。
だが、仮に、これからの『新規事業プロジェクト』がコケたとしても、全てが私の責任となり、決して山崎専務には繫がらないように仕組まれているのである。
その為の私の本部長であり、執行役員の出世なのだ。
コケて失敗したら私のクビを切れば済む仕組みになっているのである。
その代わり成功したらほぼ山崎専務のお手柄となり、更に本社内での立場と発言力が強くなっていくのだ。
これがサラリーマンであり、派閥なのである…
「本当に杉山くんには感謝だわ…」
ゆかりは今日の本社内での人事部と総務部でのやり取りで、よくわかったようであった。
「男の世界は大変なんですね…」
だが、まだ、呑気に、まるで他人事のように言ってきたのである。
おいおい、私のクビはゆかりに掛かっているんだが…
だがそれでいいのだ、あまり裏の事など知らない方がよいのである。
もしも知ってしまったら、逆にプレッシャーで潰れてしまうかもしれない。
だからゆかりには自由に、思いっ切り、やってもらいたいのだ。
ブー、ブー、ブー…
するとゆかりに電話が掛かる。
「はい……」
どうやら電話は笠原主任らしい。
「はいわかりました、じゃあそうしますね…」
お疲れさまでした…
そう言って電話を切った。
「とりあえず何もないから直帰でいいって…」
と、嬉しそうな顔をして私を見てくる。
私はふと時計を見る。
間もなく午後6時であった。
「そうか、じゃあ、飯でもいくか…」
「やったぁ…」
「だけど…杉山くんがあの仕事取ってくれて本当に助かったわ…」
確かにそうなのである、あの昇進決定内示の直後にあの大きな仕事を取ったカタチになっていたのだ。
絶好のタイミングだったのである。
そして売り上げの見積もりや取引相手が大手のテレビ局という事で、本社の第一営業部でもかなりの話題となったのであった。
あれでこの部長昇進が、山崎専務によるお飾りの昇進でない、本物の実力での昇進の証明になったようなモノなのである。
「確かになぁ、あの売り上げの見込み金額は大きいしな…」
部下の成績は上司の成績に直結するのだ、だからこれは致し方ないのだ。
その代わりに部下の失敗も上司のせいになるのである…
そしてその事イコール私にも通じていく。
だが、仮に、これからの『新規事業プロジェクト』がコケたとしても、全てが私の責任となり、決して山崎専務には繫がらないように仕組まれているのである。
その為の私の本部長であり、執行役員の出世なのだ。
コケて失敗したら私のクビを切れば済む仕組みになっているのである。
その代わり成功したらほぼ山崎専務のお手柄となり、更に本社内での立場と発言力が強くなっていくのだ。
これがサラリーマンであり、派閥なのである…
「本当に杉山くんには感謝だわ…」
ゆかりは今日の本社内での人事部と総務部でのやり取りで、よくわかったようであった。
「男の世界は大変なんですね…」
だが、まだ、呑気に、まるで他人事のように言ってきたのである。
おいおい、私のクビはゆかりに掛かっているんだが…
だがそれでいいのだ、あまり裏の事など知らない方がよいのである。
もしも知ってしまったら、逆にプレッシャーで潰れてしまうかもしれない。
だからゆかりには自由に、思いっ切り、やってもらいたいのだ。
ブー、ブー、ブー…
するとゆかりに電話が掛かる。
「はい……」
どうやら電話は笠原主任らしい。
「はいわかりました、じゃあそうしますね…」
お疲れさまでした…
そう言って電話を切った。
「とりあえず何もないから直帰でいいって…」
と、嬉しそうな顔をして私を見てくる。
私はふと時計を見る。
間もなく午後6時であった。
「そうか、じゃあ、飯でもいくか…」
「やったぁ…」