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シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長
53 魅惑の表情
「佐々木室長、なぜわたしがコールセンター部の主任なんですか…」
蒼井美冴さんが困惑、そして戸惑いの表情を浮かべてわたしにそう訊いてきた。
「ええと…」
それはわたしが訊きたい位なのである。
どう答えてよいのかわからない…
「皆さんを差し置いて、わたしが…」
彼女は本当に困惑の表情をする、今にも泣きそうな位であった。
ああ…
ああ、なんて表情をするんだろう…
わたしは不謹慎なのだが、その彼女の今にも泣きそうな困惑の、戸惑いの表情を見てドキッとしてしまう。
その表情が本当に魅惑的であり、美しいのだ。
同性のわたしから見ても堪らない魅力を感じる美しさであり、魅惑的なのである。
こんな、こんな表情をされたら…
改めてもう一度その表情を、彼女の目を見る。
こんな表情をされたら男はイチコロだろうな…
なんとなく武石健太が一目惚れした事がよくわかった。
「なぜなんですか、理由が…知りたいです…」
その彼女の言葉で、ハッ、と我にかえったのだ。
いけない、つい…
つい、彼女の魅力に魅了されてしまった…
「あっ、ご、ごめんなさい…」
わたしはなぜか、思わず謝ってしまった。
「えっ…」
今度はそれに彼女が戸惑う。
「え、ええと…」
ダメだ、ちゃんとしなくちゃ…
「あ、蒼井くん、実は、私が推薦したんだよ…」
えっ…
「えっ…大原本部長が…」
不意に、わたしの後ろからそう本部長が云ってきたのである。
それはわたしにとって絶妙なタイミングの助け舟であった。
どうやら、困惑しているわたしと蒼井さんの様子を見かねて来たようなのだ。
「ああ、正にキミがぴったりじゃないか…とね」
多分、わたしの困惑を感じ、この場を収めようと咄嗟にこう云っているのだと思われる。
「そ、そんな…」
「事前にキミに伝えなかった事は悪かった…
だが、事前に伝えたらキミは断るだろう…」
「え、ま、まあ、そうです…」
彼が、本部長が、さすがだ…
わたしは咄嗟にこれ程の機転を利かせた事を云う彼に、本部長に感心した。
彼女、蒼井さんにとっては、わたし達にとって山崎専務が絶対的存在なように、大原本部長の存在は絶対なのである。
本部長の言葉には説得力が彼女に対してはあるのだ…
「佐々木室長、なぜわたしがコールセンター部の主任なんですか…」
蒼井美冴さんが困惑、そして戸惑いの表情を浮かべてわたしにそう訊いてきた。
「ええと…」
それはわたしが訊きたい位なのである。
どう答えてよいのかわからない…
「皆さんを差し置いて、わたしが…」
彼女は本当に困惑の表情をする、今にも泣きそうな位であった。
ああ…
ああ、なんて表情をするんだろう…
わたしは不謹慎なのだが、その彼女の今にも泣きそうな困惑の、戸惑いの表情を見てドキッとしてしまう。
その表情が本当に魅惑的であり、美しいのだ。
同性のわたしから見ても堪らない魅力を感じる美しさであり、魅惑的なのである。
こんな、こんな表情をされたら…
改めてもう一度その表情を、彼女の目を見る。
こんな表情をされたら男はイチコロだろうな…
なんとなく武石健太が一目惚れした事がよくわかった。
「なぜなんですか、理由が…知りたいです…」
その彼女の言葉で、ハッ、と我にかえったのだ。
いけない、つい…
つい、彼女の魅力に魅了されてしまった…
「あっ、ご、ごめんなさい…」
わたしはなぜか、思わず謝ってしまった。
「えっ…」
今度はそれに彼女が戸惑う。
「え、ええと…」
ダメだ、ちゃんとしなくちゃ…
「あ、蒼井くん、実は、私が推薦したんだよ…」
えっ…
「えっ…大原本部長が…」
不意に、わたしの後ろからそう本部長が云ってきたのである。
それはわたしにとって絶妙なタイミングの助け舟であった。
どうやら、困惑しているわたしと蒼井さんの様子を見かねて来たようなのだ。
「ああ、正にキミがぴったりじゃないか…とね」
多分、わたしの困惑を感じ、この場を収めようと咄嗟にこう云っているのだと思われる。
「そ、そんな…」
「事前にキミに伝えなかった事は悪かった…
だが、事前に伝えたらキミは断るだろう…」
「え、ま、まあ、そうです…」
彼が、本部長が、さすがだ…
わたしは咄嗟にこれ程の機転を利かせた事を云う彼に、本部長に感心した。
彼女、蒼井さんにとっては、わたし達にとって山崎専務が絶対的存在なように、大原本部長の存在は絶対なのである。
本部長の言葉には説得力が彼女に対してはあるのだ…