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第11章 絡まるストッキング5　　　　　　和哉と健太

　33　俺のフェチ的嗜好

「今日ね、今日さ、すごく暑かったじゃない…」

「あ、はい…」
　確かに今日も暑かったし、いつも以上に蒸し暑かったのだ。

「だから、今日は、わたし、凄く汗掻いちゃってさぁ…」

「は、はい…」

　要は、シャワーを浴びたい…
　と、美冴さんは云ってきたのである。

「あ、はい、もちろんですよ…」

　俺は匂いフェチではないのである。
　どちらかといえば普通の、目で愛でるタイプのストッキングフェチであり、女性の独特な汗の匂いに、性的興奮や、性的嗜好を感じたり、好むタイプではなかったのである。

　ただ、大好きな人のストッキングならば喜んで匂いでも、なんでも受け入れる、というだけであり、決して匂いに拘っている訳ではなかったのである。

「でもね、シャワー浴びたらさ、このストッキングは太股で留めるタイプだから、また穿くからさ…」

　美冴さんはそう云ってきたのだ…

　別に俺はそこまでの究極のストッキングフェチではなかったのだが、シャワー後に穿いてくれるというのなら大歓迎なのである。
　あのナイロン独特のザラザラな感触は大好きであり、見て、触れると興奮を覚えてしまうのであった。
　だから、シャワー後にストッキングを穿いてくれて、その妖艶な姿の美冴さんを抱ける、愛せるというのである、それはもちろん大歓迎なのである。

　それに俺自身も今日はゆかり姫と、本社での記者会見の同行したりと外回りをしてきて、汗をたっぷりと掻いてきていたのである、だから、そんな美冴さんのシャワーを浴びたい…
　と、いう意見にはもちろん大賛成、大歓迎なのであった。