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胡蝶の夢
第4章 檻
僕は部屋の片隅にあった箱に手をかけた。
人ひとり収まってしまうほどの大きな箱のフタがゆっくりと開く。
ただの苦し紛れだったのだと思う。
まさかその箱の下に隠し階段がのびている訳が無い。
そんなもの知っているけれど、それでも縋る様な気持ちでそこを開けた。
中には…。
玩具が沢山入っていた。
子供の玩具のように可愛らしいものではない。
拘束するための手錠や鎖から、多種のローターやバイブ。
美術の石膏見本の様なフィストプラグ。
恐ろしい事に、箱の蓋裏にはびっしりと無菌状態でパウチされたブジーやクスコ、注射針の様な医療器具までが収納されていた。
背筋がゾッとする。
僕は慌てて箱を閉じた。
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