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蝶の標本〜もうひとつのトパーズ〜
第3章 深まる愛と疑惑
さすがに頻繁に会い過ぎても、
お互いに飽きてしまうかもしれない。

それに、本当にミケーレのサイズに慣れてしまって、
ガバガバになっても困るし、
和仁さんに知られてしまっても…。


そう思って、
月に一度か二度ほどのペースでミケーレと過ごした。


画廊のバックヤードでのセックスばかりは嫌よ?


そう言うと、
素敵なレストランや美術館でデートを楽しむこともあった。


必ずドアを押さえてくれる。
椅子に座る時には、椅子を引いてくれる。
荷物も持ってくれる。


そして、どこでも愛の言葉を囁き、
キスをしてくれる。

さりげなくバラの花をプレゼントしてくれることもあった。


お姫様のように大切にされて、
ベッドでは上も下も涎をたっぷりと垂らしてしまうほど乱されて、
そんな処も賞賛された。

いつもナカにたっぷりと出されて、
恍惚とした心地になる。


そして、帰宅すると、
貞淑で控えめにおねだりして、
和仁さんにも中出しして貰っていた。


そんな生活が数ヶ月続いて、
私は妊娠していることに気づいた。

勿論、どちらの子供かなんて判らないけど、
私の子供ですもの。
問題ないわ。
私の産む子供が跡継ぎなんですもの。

私はうっとりしながら、
まだぺったんこのお腹を撫でた。


私の天使。
大切に育てるわ。



ミケーレには妊娠を告げるつもりはなかった。
ちょうど和仁さんの仕事も1年になるところで、
帰国するタイミングになる。


淡々と引っ越しの準備を進めて、
私達が飛行機に乗る日の午後に届くように、
ミケーレ宛にカードとリングを送った。


カードには、たくさんの愛情を注いでくれたことへの感謝の言葉を綴った。

そして、リングは、
ミケーレの誕生石のトパーズと私の誕生石のダイヤモンドをデザインした特注のものにした。
トパーズは美しいブルートパーズにした。


内側には、2人のイニシャルを刻んで貰った。


自分用にも、一回り小さい、同じデザインのリングを作ったけど、
それを嵌めることは多分ないだろうと思った。

リングに全てを閉じ込めて、
日本に帰国した。
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