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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第3章 拒絶
「広いベッドなんだから……両端に分かれて寝ればいいでしょ?」
「い、いいのか?」
「そんな冷たい床であなたを寝させて風邪でも引かせたら、あなたの取り巻きが大騒ぎするわ」
憎まれ口を叩きながら、クッションや枕をベッドの中央に並べて仕切りを作ると、サラサは壁側に身体を横たえレイに背中を向けた。
彼の視線を感じるが、しばらくすると、
「……悪いな」
ためらいがちな礼とともに、ベッドが沈んだ。ちらっと振り返ると、レイもサラサと同じように背中合わせになるように横になっている。
寝よう、と言ったが、やはり後ろに異性がいると思うと気持ちが昂って眠気がこない。それは、相手も同じだった。
「あのさ……何か、悪かったな。俺の親父のせいでこんなことに……」
自慢話をしてきたレイと同一人物とは思えないほど、弱々しい声。
きっと彼も、サラサと突然夫婦にされたことを、戸惑っているのだろう。不安な気持ちが、彼を弱気にさせているのだと結論付けると、自分は強くあろうとわざと声色を明るくする。
「い、いいのか?」
「そんな冷たい床であなたを寝させて風邪でも引かせたら、あなたの取り巻きが大騒ぎするわ」
憎まれ口を叩きながら、クッションや枕をベッドの中央に並べて仕切りを作ると、サラサは壁側に身体を横たえレイに背中を向けた。
彼の視線を感じるが、しばらくすると、
「……悪いな」
ためらいがちな礼とともに、ベッドが沈んだ。ちらっと振り返ると、レイもサラサと同じように背中合わせになるように横になっている。
寝よう、と言ったが、やはり後ろに異性がいると思うと気持ちが昂って眠気がこない。それは、相手も同じだった。
「あのさ……何か、悪かったな。俺の親父のせいでこんなことに……」
自慢話をしてきたレイと同一人物とは思えないほど、弱々しい声。
きっと彼も、サラサと突然夫婦にされたことを、戸惑っているのだろう。不安な気持ちが、彼を弱気にさせているのだと結論付けると、自分は強くあろうとわざと声色を明るくする。