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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第3章 拒絶
「それはあなたも一緒でしょ? うちの商会、経営難でお金が欲しかったの。だからと言って、マーガレットお婆様の遺産欲しさに、こんな馬鹿げた遺言に従うなんて……」
「うちも同じさ。色々あって。まとまった金が欲しかったんだとよ」
「ふーん、そうなの。少し前まで、自分のところの商会では、貴族や王家と繋がりがあるって自慢してたのはどこの誰?」
「べ、別に嘘じゃない! つい先日は、隣国との取引も決まったんだぞ?」
「ふふっ、ほんと?」
「疑うのかよっ!」
もちろん疑ってなどいない。
だが、いつもサラサをからかってくるレイが、子どものように噛みついてくる姿が面白かった。それに久しぶりに彼と交わした会話が、何故か楽しかった。
小さく肩を震わせる彼女に、気持ちを落ち着けたレイが不思議そうに首を傾げる。
「……お前、いつもと違うな。学園だったら、ほとんど反論してこないだろ? ふーん、とか、ああそう、とかしか言ってくれないのに」
「当たり前でしょ? お父様から、あなたと話すなって言われてたし。それにあなたと話していると、取り巻きの女の子たちに、どんな目に遭わされるか……人気者は辛いわね?」
「うちも同じさ。色々あって。まとまった金が欲しかったんだとよ」
「ふーん、そうなの。少し前まで、自分のところの商会では、貴族や王家と繋がりがあるって自慢してたのはどこの誰?」
「べ、別に嘘じゃない! つい先日は、隣国との取引も決まったんだぞ?」
「ふふっ、ほんと?」
「疑うのかよっ!」
もちろん疑ってなどいない。
だが、いつもサラサをからかってくるレイが、子どものように噛みついてくる姿が面白かった。それに久しぶりに彼と交わした会話が、何故か楽しかった。
小さく肩を震わせる彼女に、気持ちを落ち着けたレイが不思議そうに首を傾げる。
「……お前、いつもと違うな。学園だったら、ほとんど反論してこないだろ? ふーん、とか、ああそう、とかしか言ってくれないのに」
「当たり前でしょ? お父様から、あなたと話すなって言われてたし。それにあなたと話していると、取り巻きの女の子たちに、どんな目に遭わされるか……人気者は辛いわね?」