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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第4章 十年間の想い
レイの言っている意味が分からなかった。
何故そんな発言に至った理由も理解できない。
「ははっ、分かるよ、お前の気持ちが手に取るように。だって今まで俺たちはいがみ合ってた関係だもんな」
乾いた笑い声が響くと同時に、レイの身体が離れた。代わりに肩を掴まれ、向き合うように体勢を変えられてしまう。彼の青い瞳が、サラサの赤い瞳とぶつかった。幼いころに出会った時と同じ、純粋な輝きが彼女を見つめている。
「初めてサラサと出会った時のこと、今でも思い出せる。周囲に大人しかいなかったから、同じ年ごろの女の子がいて嬉しかったっけな。それにその髪」
「髪?」
「ああ。今は黒いけど、染めてるのか?」
「魔法で色を変えているの。だって……凄く目立つから」
シーツの上に流れた黒髪を一房手に取ると、レイが残念そうに呟く。
「勿体ない。あれだけ綺麗な赤毛なのに。初めてお前に会った時な、あの綺麗な髪と赤い瞳に魅せられた。俺と変わらない歳なのに凄く落ち着いてて大人びてて、とても綺麗でさ……ははっ、まだ恋のコの字も知らないガキンチョだったくせに、笑っちゃうよな!」
彼の瞳が懐かしそうに細められる。
何故そんな発言に至った理由も理解できない。
「ははっ、分かるよ、お前の気持ちが手に取るように。だって今まで俺たちはいがみ合ってた関係だもんな」
乾いた笑い声が響くと同時に、レイの身体が離れた。代わりに肩を掴まれ、向き合うように体勢を変えられてしまう。彼の青い瞳が、サラサの赤い瞳とぶつかった。幼いころに出会った時と同じ、純粋な輝きが彼女を見つめている。
「初めてサラサと出会った時のこと、今でも思い出せる。周囲に大人しかいなかったから、同じ年ごろの女の子がいて嬉しかったっけな。それにその髪」
「髪?」
「ああ。今は黒いけど、染めてるのか?」
「魔法で色を変えているの。だって……凄く目立つから」
シーツの上に流れた黒髪を一房手に取ると、レイが残念そうに呟く。
「勿体ない。あれだけ綺麗な赤毛なのに。初めてお前に会った時な、あの綺麗な髪と赤い瞳に魅せられた。俺と変わらない歳なのに凄く落ち着いてて大人びてて、とても綺麗でさ……ははっ、まだ恋のコの字も知らないガキンチョだったくせに、笑っちゃうよな!」
彼の瞳が懐かしそうに細められる。