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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第4章 十年間の想い
「私も……」

「え?」

 掠れたサラサの声に、レイが反応する。
 耳を寄せ、彼女が洩らした言葉を一言たりとも逃すまいと近づいた。
 
 枕で作られた仕切りの一部は崩れていた。だが次の瞬間、全て崩れ去ってしまう。

 サラサが自らの意思で仕切りを超え、レイの首に抱き着いたからだ。首筋に顔を埋めながら、消えてしまいそうな声色で囁く。

「私も……ずっとあなたが好き……だったんだと思う。初めて会った時からずっと……」
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