この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第5章 正攻法
彼の瞳が見開かれる。
青い瞳にサラサの姿を映し出しながらキラキラと輝くと、細い身体を抱きしめた。初めて出会った時と同じ純粋な笑顔が――サラサが好きになった彼の姿が、腕の中にあった。
「私も……馬鹿ね。あなたに言われて初めて、自分の気持ちに気づくなんて……」
「いいんだ。お前だって親父たちの言葉に縛られてたんだろ? 俺も同じだったから分かる。父親同士の仲が悪いからって、子どもまでいがみ合う理由なんてこれっぽっちもないのにな。俺やお前が、一体何したっていうんだよ」
「まあ、私はあなたの取り巻きから嫌がらせされたけど」
「そ、それは悪かったよ! もう二度と、そんなことはさせない。絶対だ‼」
慌てて謝罪するレイ。
ちょっとした揶揄いのつもりだったため、本気で頭を下げる彼の反応に、逆にサラサが驚いてしまう。
「あっ、そ、そんなに真剣に謝らないで! 別に恨みがあるわけじゃ……」
「いや、俺自身が許せないんだ! くっそ、テネシーの野郎……どうやって絞めてやろうか……」
物騒なことを口にするレイを、サラサは慌ててなだめた。
彼女の必死の言葉により、レイは溜飲を下げ大きく息を吐く。
青い瞳にサラサの姿を映し出しながらキラキラと輝くと、細い身体を抱きしめた。初めて出会った時と同じ純粋な笑顔が――サラサが好きになった彼の姿が、腕の中にあった。
「私も……馬鹿ね。あなたに言われて初めて、自分の気持ちに気づくなんて……」
「いいんだ。お前だって親父たちの言葉に縛られてたんだろ? 俺も同じだったから分かる。父親同士の仲が悪いからって、子どもまでいがみ合う理由なんてこれっぽっちもないのにな。俺やお前が、一体何したっていうんだよ」
「まあ、私はあなたの取り巻きから嫌がらせされたけど」
「そ、それは悪かったよ! もう二度と、そんなことはさせない。絶対だ‼」
慌てて謝罪するレイ。
ちょっとした揶揄いのつもりだったため、本気で頭を下げる彼の反応に、逆にサラサが驚いてしまう。
「あっ、そ、そんなに真剣に謝らないで! 別に恨みがあるわけじゃ……」
「いや、俺自身が許せないんだ! くっそ、テネシーの野郎……どうやって絞めてやろうか……」
物騒なことを口にするレイを、サラサは慌ててなだめた。
彼女の必死の言葉により、レイは溜飲を下げ大きく息を吐く。