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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第11章 初夜⑥
(彼と夫婦になったけど……身体を重ねるたびにあんな気持ち良さを与えられたら、私……おかしくなりそう……)

 男女の交わりは気持ちの良いものだ、という世間一般のイメージの理由が分かった気がした。

(まるで、中毒性のある薬みたい)

 温かくて、
 幸せで、

 一度知ってしまったら逃げられない。

 甘美な薬――

「サラサ……悪いが……もうこっちも限界だ」

 切なそうに震える声が響いた。
 無理やり奪いたい欲を必死で押し留めるような声色に、冷静さを取り戻しかけていた身体が再び熱を帯びる。

 そう。
 まだ終わっていない。

 今まで与えられた快楽は、彼を受け入れるための準備にすぎない。
 レイにとっては、これからが本番なのだ。

 サラサ自身にとっても。

「んっ……ごめんなさい」

 暴走しそうな欲望を堪えながら、サラサの身体をゆっくりと解きほぐしてくれた罪悪感が、謝罪の言葉となった溢れた。

 寄って皺になった眉の間を伸ばすように、グリグリと彼の指が押し付けられる。
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