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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第14章 和解
「ああ、そうだよ。俺たちは、ずっと互いが好きだったんだ! でも親父たちのせいで、自分の気持ちに正直になれなかったんだよ! だから勝手に離縁させようなんてすんなっ‼」
そう言って、姿勢を低くしているサラサの身体を引き寄せると、ギュッと抱きしめた。
「やっと……やっと気持ちが通じ合ったんだ。十年間、ずっと待ったんだ……もう二度と、離すかよ」
切なそうに声を震わせ、レイが抱きしめる腕に力を込めた。
両親の前で抱きしめられ、恥ずかしい気持ちで一杯だったサラサだったが、レイの言葉から感じる想いに、胸がいっぱいになる。
そっと瞳を閉じ、彼の肩に顔を寄せる形で身体を預けた。
寄り添う二人を見て、両父親はポカンとしていた。が、互いに顔を見合わせると、
「悪かったな、サムス……」
「いや、俺だって意地を張ってたんだ。兄貴が謝ることじゃない」
心の底から謝罪しあった。
こうしてようやく両家の長年の確執は解消されたのだった。
そして今、皆の姿は祖母マーガレットの寝室にあった。
なんでもあの部屋を出た花嫁は、遺産のありかを示すヒントが見える特別な目が与えられているらしい。
そう言って、姿勢を低くしているサラサの身体を引き寄せると、ギュッと抱きしめた。
「やっと……やっと気持ちが通じ合ったんだ。十年間、ずっと待ったんだ……もう二度と、離すかよ」
切なそうに声を震わせ、レイが抱きしめる腕に力を込めた。
両親の前で抱きしめられ、恥ずかしい気持ちで一杯だったサラサだったが、レイの言葉から感じる想いに、胸がいっぱいになる。
そっと瞳を閉じ、彼の肩に顔を寄せる形で身体を預けた。
寄り添う二人を見て、両父親はポカンとしていた。が、互いに顔を見合わせると、
「悪かったな、サムス……」
「いや、俺だって意地を張ってたんだ。兄貴が謝ることじゃない」
心の底から謝罪しあった。
こうしてようやく両家の長年の確執は解消されたのだった。
そして今、皆の姿は祖母マーガレットの寝室にあった。
なんでもあの部屋を出た花嫁は、遺産のありかを示すヒントが見える特別な目が与えられているらしい。