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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第15章 大魔女の遺産
程なくしてライトブル商会とヒルトン商会は合併した。
学園を卒業したレイとサラサも商会に迎え、家族一丸となって立て直しに尽力した結果、全盛期以上の活気を取り戻し、この国で名を知らない者がいないほどの商会へと発展した。
ちなみに例の部屋から出たサラサは、自分の姿を隠すことを止めた。彼と並び立つのに、今までの地味な恰好では恥ずかしいと思ったからだ。
元々美しい容姿を持ちながらも、暗く目立たないようにしていたため、彼女の変貌は最早別人だと思われるほどだった。
学園一のモテ男、罰ゲームで告白してきたテネシーが、根暗なサラサだと気づかずに一目惚れし、公衆の面前で告白してくるほどに。
「これも罰ゲームなの、テネシー? あなたの遊びに何度も付き合う程、私は暇を持て余していないのだけれど」
「……え? 罰ゲーム? ま、まさか……君はサラサ・ライトブルなのか⁉ でも髪色が……いや、どうでもいい。あ、あれは違うんだ! 本当は俺は君のことが――」
好きだと続くはずだった言葉は、レイの登場により永遠に失われることとなる。
学園を卒業したレイとサラサも商会に迎え、家族一丸となって立て直しに尽力した結果、全盛期以上の活気を取り戻し、この国で名を知らない者がいないほどの商会へと発展した。
ちなみに例の部屋から出たサラサは、自分の姿を隠すことを止めた。彼と並び立つのに、今までの地味な恰好では恥ずかしいと思ったからだ。
元々美しい容姿を持ちながらも、暗く目立たないようにしていたため、彼女の変貌は最早別人だと思われるほどだった。
学園一のモテ男、罰ゲームで告白してきたテネシーが、根暗なサラサだと気づかずに一目惚れし、公衆の面前で告白してくるほどに。
「これも罰ゲームなの、テネシー? あなたの遊びに何度も付き合う程、私は暇を持て余していないのだけれど」
「……え? 罰ゲーム? ま、まさか……君はサラサ・ライトブルなのか⁉ でも髪色が……いや、どうでもいい。あ、あれは違うんだ! 本当は俺は君のことが――」
好きだと続くはずだった言葉は、レイの登場により永遠に失われることとなる。