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自分であるために~涙の雨と晴天の虹~
第3章 黒い想い出と愛情
片田舎の小さなアパート。母親は、男を作って出ていった。実父はリストラにあった。酒浸るようになった。それから暫くたったとある夜。
「心愛、父さんを満足させろ」
そう言って、実父は、裸の姿で、私のベッドへとやってきた。逃げようとしたけれど、それは叶わなくて、手を縛られ、口にガムテープをつけられた。
よく見ておけと顔を押さえつけられ、そそり勃った肉棒を口にほおり込まれた。「噛むなよ」そう言われた。
上下に動かれ、「俺の言うことを聞け。俺がいないとお前は何もできない」と……脅された。私は、まだ小学生低学年だった。怖くて怖くて仕方なかった。
まだ初潮を迎えていない私のソコに何度、肉棒を突っ込まれたことだろう。何度、欲望を吐き出されたことだろう。
怖い。怖い。怖い。男の人は怖い。私は涙を流して……。嫌がる娘を犯すのは気持ちがいいと……実父は普通の親ではないことを言い放った。淫乱女の娘だからと私をなじった。
……思い出したくない。過去。
通報してくれた人がいなければ。諦めずに動いてくれた熱心な役所の人がいなければ。児童養護施設のお姉ちゃん達がいなければ、引き取ってくれた優しい養父母がいなければ……私はどうなっていただろう。
私は自分のことを、悲しいなんて、可哀想だなんて思わない。たくさんの優しい人達に支えられているのだから。けれど……思い出すと怖い。だから封印している過去。私の黒い過去。忘れ去りたい過去。