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赤城山荘💕
第1章 赤城山荘💕

麗華 18歳


私が通っている高校から
山に向かって15分ほど歩いたところに
赤城山荘という宿舎があって、、


部活動の合宿や勉強合宿で
よく利用していたの、、


一般の宿泊客も多く
素泊まりもできてリーズナブルで
地元では便利な宿と言われていた、、


でもここ数年
経営が下がり気味で、、


半年前に宿舎を
閉めてしまったの、、


その宿舎の奥には
小さな自然湖があり
貸ボート屋さんもあった、、


それも今はもう
無くなってしまったの、、、


小さい頃は
家族とお弁当を持って
ボートに乗ったりしていたのに、、


私ね、、


来年、大学生になったら
この街を離れるから、、、
湖が懐かしくなって、、


先週の日曜日に
自転車でその湖の写真を
撮りに行ったの、、


そしたら駐車場の入口には
鎖が張られてて、、


自転車でも入れないように
なってたの、、


仕方なく
駐車場の外に自転車を置いて
歩いて赤城山荘へ向かったんだけど、、


なんだか、、
寂しい感じなの、、


駐車場はアスファルトの割れ目から
雑草が生い茂り、、


赤城山荘のトタン屋根は
割れて崩れそうになってて、、


階段の手すりも
サビサビで、、、


廃屋になってしまってたの、、、


建屋の脇を抜けて
少し歩けば階段の下に
ボート小屋があり
自然湖が広がっている、、


そして私がその階段に辿り着くと
階段の踊り場に、、


とんでもないものが、、
置いてあったの、、、


えええっ!!!!!


見慣れたカバンが二つ
そこにあったの、、、


あああ、、、
これ、、、


同級生の
祐樹と美歌のカバンだ!!


この二人、、
最近付き合い出した
という噂を聞いてたけど、、


まさか、、、


私は周りを見渡した、、


でもどこにもいない、、、


はっ、、


声がした、、


美歌の声だ、、、


私は耳を澄ました、、、


下からだ、、


下から聞こえる、、


私はそっと
階段の下を見た、、


でも草木がオーバーハングしていて、、
よく見えない、、、


少し移動して
草木の隙間から二人を探した、、


あああっ、、、いたっ!!


続く
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