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空の記憶~あなたと私と彼、それから~
第22章 番外編第四話【轍~わだち~】 
  海辺に一人佇むと、晶(あき)は眼を閉じた。 どこまでも続く白い砂、眼前に広がる蒼い海、まるで途方もない無限の大きさを思わせる。耳に全ての神経を集めると、絶えまなく繰り返す波の音が聞こえてくる。ここは、いつも潮騒のざわめきが間近に聞こえる。しばらくその場に立ち尽くして打ち寄せる波の音に耳を傾け、晶はゆっくりと歩き出す。
 その時、振り返って眺めた海は、やはり、どこまでも蒼かった。
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