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欲しいのは愛だけ
第11章 亀裂の修復
翌日は土曜日だったのに、慌てたように早朝、
航平さんが目を覚まして私を探してリビングに来た。
「メイ、どうしたの?
こんな所で寝て、風邪ひいたら…。
ひょっとして、俺…
鼾が酷かった?」と、真剣な顔で言いながら、
私の頬を両手で包むと、
額と額を合わせて、
「うん。熱はないな?」と言った。
なんて言ったら良いか判らないまま、
目を閉じて航平さんの手の平の温度がゆっくり私の冷たい頬を温めてくれるのを待った。
目尻から涙が流れ落ちてしまう。
「どうした?
メイ、どこか痛いのか?」と言って、
背中を撫でてくれる。
まだ、航平さんから微かにあの甘ったるいディオールの香りがするので、
吐きそうになってしまう。
私は慌てて立ち上がって、
お手洗いに行く。
吐くほどではなくて、
洗面台でうがいと歯磨きをして顔を洗っていると、
心配そうな顔で廊下から顔を出している航平さんと鏡越しに目が合う。
「久し振りに一緒にお風呂に入りたいな?
ほら、中で倒れたりするといけないし」と言う、
追い焚きのボタンを押して、
私を抱き締めて額や頬にキスをする。
「シャワー浴びてから…キスして?」と言うと、
嬉しそうな顔で笑う。
邪気のない、
真っ直ぐな笑顔…。
信じて良いのよね?
と、心の中で呟いていた。
「俺も歯磨きしよう。
昨日、酔っ払ってて、歯磨きもしなかった。
どうやって帰ったのかも覚えてないよ?」と言いながら、
隣に立って歯磨きをする。
本当に、
覚えてないの?
私、とても嫉妬してる。
そう思ったら、
涙が出そうになって、
唇を噛み締めた。
航平さんが目を覚まして私を探してリビングに来た。
「メイ、どうしたの?
こんな所で寝て、風邪ひいたら…。
ひょっとして、俺…
鼾が酷かった?」と、真剣な顔で言いながら、
私の頬を両手で包むと、
額と額を合わせて、
「うん。熱はないな?」と言った。
なんて言ったら良いか判らないまま、
目を閉じて航平さんの手の平の温度がゆっくり私の冷たい頬を温めてくれるのを待った。
目尻から涙が流れ落ちてしまう。
「どうした?
メイ、どこか痛いのか?」と言って、
背中を撫でてくれる。
まだ、航平さんから微かにあの甘ったるいディオールの香りがするので、
吐きそうになってしまう。
私は慌てて立ち上がって、
お手洗いに行く。
吐くほどではなくて、
洗面台でうがいと歯磨きをして顔を洗っていると、
心配そうな顔で廊下から顔を出している航平さんと鏡越しに目が合う。
「久し振りに一緒にお風呂に入りたいな?
ほら、中で倒れたりするといけないし」と言う、
追い焚きのボタンを押して、
私を抱き締めて額や頬にキスをする。
「シャワー浴びてから…キスして?」と言うと、
嬉しそうな顔で笑う。
邪気のない、
真っ直ぐな笑顔…。
信じて良いのよね?
と、心の中で呟いていた。
「俺も歯磨きしよう。
昨日、酔っ払ってて、歯磨きもしなかった。
どうやって帰ったのかも覚えてないよ?」と言いながら、
隣に立って歯磨きをする。
本当に、
覚えてないの?
私、とても嫉妬してる。
そう思ったら、
涙が出そうになって、
唇を噛み締めた。