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欲しいのは愛だけ
第13章 長い夜と朝、そして…
そうして何度も身体を入れ替えては抱き合い、
貪り合っては最奥に注いで貰って眠り、
また、ふと目が覚めては愛し合って朝を迎えた。


余りにも声を出し過ぎたのか、
声が掠れてしまっていた。


唇も腫れてしまっていて、
2倍に膨れているような感覚があったけど、
鏡をみたらそれほどではなかった。


カーテンを開けて、
朝陽の差し込む中、
ゆっくり愛し合っていると、
幸せすぎて涙が溢れてしまう。


何度も何度も「愛してる」とお互いに口にしてはキスをして、
ゆっくりと腰を動かしながら見つめ合う。



朝食もルームサービスにして貰い、
ゆっくり食べてから入浴して、
バスタブの中でも愛し合ってから、
身なりを整える。


それなのに、ソファでまた、
服を着たまま愛し合ってしまった。


「これ、良いな。
服を着たままって、
それはそれでなんかエロいよな。
家でも時々、ソファでしたいな」と言って、
下から突き上げて、
胸を服の上から揉んで首筋にキスをする。


「これだけやったら、
授かるかな?
男の子でも女の子でも良いから、
メイとの愛の結晶、欲しいよ」


「私も…。
どっちでも良いから、
赤ちゃん、欲しいな」


名残惜しそうに何度もキスをすると、
「そろそろチェックアウトの時間かな?」と言って、
額にキスをしてくれる。


もう一度、身支度を整えてホテルを後にした。


葉山の茶屋でお菓子をお土産に求めて、
横浜の実家に戻って、
みんなでお菓子を頂いてから、
東京に戻った。






そして、その翌月に妊娠していることが確認出来た。
途中、性別を確認することもしないで臨月を迎えて、
無事に男の子を出産したのは8月のことだった。
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