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欲しいのは愛だけ
第6章 電撃入籍
お茶を飲んだ後、
「なんか、すっかり仲良くなってるな」と航平さんが笑うと、
お父様は「土曜日にさつきさんのご両親様にご挨拶に行くと聞いたから、同行させていただきたい」と言った。

「あら?
だったらわたくしも行くわ?
こんな素直で可愛らしいお嬢様、
是非とも航平さんのお嫁様になっていただきたいもの!」とお母様も言う。

その後、お昼をご馳走になって、
更に引き止められたけど、
航平さんが「やることがあるから今日は…」と言ってくれた。


航平さんの部屋に行って、
ひとまず必要最小限の荷物をスーツケース2つに入れて、
私の部屋に戻った。

航平さんが荷物を収納している間に、
私はシーツ類を交換して、
浴室をザッと洗い流してからバスタオルで拭いて洗濯機を回して、
床掃除をして、
少し落ち着いた気持ちになった。


実家の母に、
土曜日は航平さんだけでなく、
ご両親様もご挨拶させてくださいと言っていることと、
もしかしたらお父様同士、知り合いかもしれないことを伝えておいた。


夕食は冷凍庫のストックなどで適当に作ったけど、
「凄く美味しい」と食べてくれた。


夜は、ゆっくり愛し合いながら眠った。
額にキスしながら、
「気難しいオヤジまで、
すっかりメイのこと、気に入ってたな。
母さんも、娘が出来たみたいって、
さっきも電話でいってたよ」と言った。


翌日は仕事だったけど、
社長は飛行機が遅れてそのまま羽田から自宅に帰ることになって、
私は定時で上がって帰宅した。


帰宅して、こっそり航平さんのお母様に電話をして、
航平さんの好物を伺った。


「あの子はね、
昔からコドモが好きなモノが好きなのよ?
ハンバーグとか、オムライスとか、鶏の唐揚げとか、ミートソースとか」と笑って言っていた。


「ありがとうございます」と言うと、


「こちらこそ、ありがとうね?
本当に良い方と再婚出来て嬉しいわ。
あ、まだ再婚してないわね?
明日、土下座してでも認めて頂かないとね?」と言って電話を終えた。


ん?
土下座?
そんな…。
もしも、両親が反対したら…
私、駆け落ちしても良いくらい、
航平さんと一緒に居たいと思った。
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