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欲しいのは愛だけ
第7章 サヨナラ社長
翌日は、私のいつもの習慣でもある食材の買い物に一緒に出掛けた。

帰宅して、家事をしながら常備菜を作り置きしたり、
下処理したり小分けしたものを冷凍したりして、
古い冷凍ストックのものも使って夕食を作ってゆっくり食べた。


翌日、会社に行って総務兼経理の担当者に入籍したことを伝えて、
書類を書いたりした。

一応、社長にも伝えると、
「おめでとう。
お祝いに食事でも?」と言われて、
笑って流した。


その週は仕事としては大きなことはなくて、
ゴールデンウィークに突入した。


ゴールデンウィーク中は、
それぞれの実家や祖父母の処、
叔父の処にも2人で挨拶周りをすることにした。


みんな、とても喜んでくれて、
本当に結婚して良かったと思った。


休み中も航平さんは仕事の電話があったり、
事務所に行くこともあったけど、
家事をしたり、好きな針仕事をしたりしてのんびり過ごせた。

父から頼まれていた論文の翻訳なんかもたくさんした。


航平さんは、
「家に帰るとさ、
電気ついてて、『おかえりなさい』って言われるの、
最高に幸せだな」と言って、
何を作っても美味しいって食べてくれる。

お風呂も一緒に入って、ベッドに入る。

お話をするだけの時もあるけど、
キスだけは毎晩たくさんして、
それ以上のことも勿論、たくさんして貰う。


ゴム素材じゃないコンドームとかも探してくれて、
試したりもしていた。

「生は気持ち良いけど、
今後、使わないといけないこともあるだろうし。
でも、これでも痛かったり紅くなったりするなら、
また、考えようね?
我慢しちゃダメだよ?」と言ってくれる。



ゴールデンウィークが始まってすぐ、
考えていたことを航平さんに伝えることにした。


「あのね…。
私、やっぱり仕事を辞めたい」

「えっ?」

「専業主婦になって、
航平さんのことをたくさんしたい。
子供が出来たら育児も…。
今の仕事、
下品で本当に辛いの」と言って、
初めて会社パソコンの共有にある画像や動画を一部観て貰った。


「勿論、きちんとした仕事もしてるのよ?
でもね、それ以外に、
複数の愛人さん達と社長のことを、
隠蔽したり、
奥様と鉢合わせしないようにしたり…。
凄く辛くて。
こんなオープンなトコに画像あると、
嫌でも目に入って気分悪いし」
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