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欲しいのは愛だけ
第7章 サヨナラ社長
「えっ?」

「おかしいでしょ?
あんなしょうもない男なのに…。
私、好きだったのよ?
でも、ちゃんとそれを言えなかった。
可愛げのない女だったのね?
美人でもないし、痩せてるし。
あの人、わざと私と正反対のグラマラスで目がパッチリした女とばかり浮気してたもの。
私、いつも自分にコンプレックス持ってた。
もっと可愛い顔だったらとか、胸が大きかったらとか。
それを悟られないようにして、
本当に可愛げなかったわ」

「そんなこと…」

「ああ、ごめんなさい。
自分のことばかりで。
とにかく、女は愛嬌よ?
メイちゃんなら大丈夫!
ご主人様も、男は度胸って感じだしね?」


そんな話をしながら、
藤堂先生とのランチは終わった。


藤堂先生、そんなにあの社長のことが好きだったんだと知って、
少なからず驚いた。

そして、名古屋さんと社長とのことも。




食材などを買ってから帰宅して、
家事をしながら過ごして、
帰宅した航平さんと食事をして、
いつものように一緒に入浴をしてベッドに入る。


腕枕して貰いながら、
藤堂先生の話をすると、

「なんかさ、ボタン掛け違ってたんだね?
社長もさ、コンプレックスがあって言えなかったけど、
奥さんのこと、好きだったんじゃない?
で、言えないまま、外に女を作ってたとか?
しかも複数。
愛人なら1人で良いだろうに、
複数なのは、
本当に好きなのは奥さん。
あとは、その他大勢で、
実はどうでも良かったとか?
或いは勃たせてくれるなら、誰でも良いとか?
いや、よく判んないけどさ」

「結局、横浜さんと大阪さんは、
自分にメリットもなくなった社長は要らなくなったから、
別れちゃって、
別れたと思った名古屋さんだけが、
手を差し伸べたのは、
愛情なのかな?」

「自分1人だけのものになったからとか?
いや、判んない。
それより…メイ、抱きたい」

「えっ?」

「お喋りはおしまい。
そっとするから、大丈夫だよね?」と言いながら、
パジャマのボタンを片手で外しながら深いキスをする。


「んっ…ふぁ…」

「可愛い声。
女は愛嬌だな」と言いながら、
胸の先端を指先で弾いて、カリカリとされると、
もっと甘い声を上げてしまう。

「メイの声聴いてるだけで、
勃っちゃうよ?」

「あっ…あんっ…
航平さん、そこ…」

今夜も航平さんに翻弄される…。
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