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第5章 名残

「先生、イカせてください。」
不意に、正樹くんの声が聞こえた。正樹くんは、両腕を私の腕の下から回して、私の肩を掴む。最初の時と同じ、正樹くんが本気でイク体勢。正樹くんの腕と腰との両方の動きで、硬くて熱い物は、私の子宮の入り口に、弾丸の様に衝突する。その衝撃に、私は咽返りそうだ。

膣の内壁を、容赦なく擦られる。辛いのか気持ち好いのか分からない。ただ、正樹くんが、自分の肉悦の放出に向かって、野獣の様に私を貪っているのを感じる。正樹くんが、こんなに本気になって、私を貪っている事が嬉しい。そして……、来た。正樹くんが、射精した。三度目なのに凄い。正樹くんの熱い精液が打ち込まれる、この恍惚感、何度味わっても、堪らない……。

「正樹くん、抜かないで。」
それだけ言うのが、精一杯だった。正樹くんは、荒い呼吸の中に微かに「はい」とだけ返事をする。私の躰の上に、覆い被さったままでいる正樹くんの躰から、荒れた呼吸と速くて強い鼓動を感じ取る。それと同時に、正樹くんの鼓動に同調した脈動を、私の膣が感じ取る。制限無く乱れ狂った淫肉の融合。その余韻を、全く正反対の静寂の中で味わう、正樹くんと一緒に…、結合したまま……。