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女性教師の逢瀬
第5章 名残
気が付くと、電気を点けないと、印刷物の字が読めないほど、暗くなっている。
「正樹くん、そろそろ帰らないと、お家の人に、変な詮索されるわよ。」
このまま、正樹くんと一緒に一夜を明かしたいが、それは出来ない。正樹くんが、アリバイ作りの為につくであろう余計な嘘で、私達の情事が露見しては、大問題だ。
「はい、先生。」
正樹くんは、徐に起き上がる。正樹くんの収縮した物が、膣の入口付近を、軽く擦れて抜ける。私の要望通り、正樹くんは、最後の最後まで、抜かずにいてくれた。その健気さが愛おしい。私は立ち上がって、蛍光灯を点ける。お互いに、脱ぎ捨てた衣服を再び身に着ける。二人揃って、玄関へ行く。名残惜しいけど、今度こそは、正樹くんを帰さなければならない。今更でも、私は教師、正樹くんは私の生徒。
「先生、今日はありがとうございました。」
靴を履いて立ち上がった正樹くんが、私に向き直って言う。私は、正樹くんに、最後の口付けをしてから、彼の耳元で囁く。
「誰にも、私達の秘密がバレなかったら、またしてあげる。」
口止めには、格好の条件だ…、と自分では思う。名残惜しさの混ざった笑顔で、玄関の戸を閉める正樹くん。そんな彼を、小さく手を振って見送る。
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