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濡れて堕ちて……
第12章 審判
このまま闇に葬るつもりだった真実。

言ったところで信じてもらえないだろう。




変な薬で眠らされた?

気づいたら監禁部屋にいました?

変な動画まで撮られました?



まるでよく出来た官能小説だ。

こんな言い訳が通用するなら浮気や不倫で破局する人達なんていないだろうに。



浩一…


「嘘みたいな話だけど本当なの…。

私の身内の不幸ごとも徹のでっち上げ。

私の携帯を使って勝手に浩一にメールを」




弁解すればするほど、怪しくなる。

それでも、どうにか信じてもらいたかった。

誰も信じてくれなくてもいいから、浩一だけは…








「くっ、くすくすくす…、あーはっはっはっ!!はははははっ!拉致されて監禁、あーはっはっはっ!!おまけにお前の携帯使ってアリバイ工作まで、はははははっ!」






「浩一…?」




まるで、狂った人形みたいに大声で

バカにしたような笑いが響く。



きっと、嘘だと思われた。

よく出来た作り話。

嘘を着くならもっとマシな嘘を着けって?




「浩一、本当なの!本当に━━━━━━━━」











「浩一さんは全部承知ですよ、陽子さん」















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