この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ホンモノはいらない
第5章 大切な想い
「真雪に教えてもらいましたから。えっと…、キラキラ星」

「きらきら星変奏曲かあ。それはぜひ聴かせてくれ」

和田の目が期待に輝く。


……違う。

違わないけど、違う。


眉をしかめた真雪に、マスターが小さく吹き出した。


和田が思っているのは、フランスで流行っていた"Ah! vous dirai-je, maman(ああ、お母さん、あなたに申しましょう)"をモーツァルトがアレンジした変奏曲。簡単と言う人もいるけれど、まともに弾くのはかなり大変で誤魔化しの効かない難曲として有名な曲のことだ。

対してアルが言っているのは、モーツァルトの死後に作られた替え歌で、童謡として知られるようになった"きらきら星"。
"きらきら星変奏曲"よりずっと簡単で、確かに真雪は少しだけ教えたことがある。けれど、アルが弾けるのは右手の主旋律だけ。本物ばかり聴いてきた和田に聴かせられるレベルではない。

アルはきっと、それらを全て承知の上で弾けるふりをしている。
/58ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ