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狂うほどに愛されて
第3章 屯所での生活
日の光で目を覚ますとそこには誰も
いなかった。起き上がろうとすると
痛みで、思い通りに身体を動かす
ことが出来ない。

「琴葉、起きてる?」

「は、はい」

部屋に入ってきたのは原田だった。
昨日の出来事を思い出し琴葉の身体が
強張る。

「昨日は済まなかった。尋問とはいえ
身体を傷付けてしまった。でも土方さん
も琴葉が間者ではないと認めたよ」

「じ、じゃあ私蜜屋に帰ります」

痛む身体を起こし襖を開けようとしたが
原田がそれを許すはずもなく腕を掴まれ
白い布で目隠しをされた。

「それは出来ないよ。土方さんの命令で
ここから出すなって言われてる
からね。琴葉はもう土方さんのものだよ」

「そんな・・」

どうしてこうなってしまったのか
琴葉はどうすることもできなかった。
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