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狂うほどに愛されて
第1章 出会い
その頃琴葉は舞の稽古を受けていた。
扇子を使い、身体の動かし方はもちろん
頭から足の指先の感覚まで意識し舞を踊る。
想像以上に厳しい稽古だった。
「この前よりも上手になりましたね琴葉。
これから更に精進なさい」
「はい、鶴丸師匠」
二時間以上舞を踊っていた為足に力が
うまく入らない。舞の稽古の後に琴の
稽古も残っていた。急いで蜜屋に帰ろうと
した琴葉だったが前から走って来た男に
肩を掴まれた。
「俺はここであいつらに捕まる訳には
いかない。女、俺を恨むなよ」
男は琴葉にある書物を渡した。訳も
分からないまま立ち尽くしていると
見覚えのある人が見える。
「君は確かさっきの女の子だよね?
どうしてここに」
「あ、あの・・」
浅葱色の羽織を着た隊員を琴葉は初めて
見た。先程会った時と髪型や表情が
違っていたので思い出すのに少し時間が
かかったが、原田左之助だと気づく。
扇子を使い、身体の動かし方はもちろん
頭から足の指先の感覚まで意識し舞を踊る。
想像以上に厳しい稽古だった。
「この前よりも上手になりましたね琴葉。
これから更に精進なさい」
「はい、鶴丸師匠」
二時間以上舞を踊っていた為足に力が
うまく入らない。舞の稽古の後に琴の
稽古も残っていた。急いで蜜屋に帰ろうと
した琴葉だったが前から走って来た男に
肩を掴まれた。
「俺はここであいつらに捕まる訳には
いかない。女、俺を恨むなよ」
男は琴葉にある書物を渡した。訳も
分からないまま立ち尽くしていると
見覚えのある人が見える。
「君は確かさっきの女の子だよね?
どうしてここに」
「あ、あの・・」
浅葱色の羽織を着た隊員を琴葉は初めて
見た。先程会った時と髪型や表情が
違っていたので思い出すのに少し時間が
かかったが、原田左之助だと気づく。