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ナカまで愛でてトロトロに溶かして
第8章 【栄光の座】
「どっちにしても唆る」
「んふふ、良いんですか?私、どっちつかずのままですけど」
「元旦那と俺と?」
「そう、性懲りもなくこうして現れるじゃないですか、鍵山さんって」
「ん…?それはこれからも時間かけて口説き落とそうとしてるからじゃない?」
「私、決めました」
「えっ…!?」
「誰のモノにもならないです」
「えぇ………それは決定なの?」
「悪い女でしょ?悪い女じゃないと良い作品降りてこないんですよ」
「それ言われると何も言えねぇじゃんかよ」
「だから協力してください、良い作品が描けるように」
「で、俺はまたおあずけってやつなのか?」
「さぁ、どうでしょうね?鍵山さん次第ってやつじゃないですか?」
ワイングラスをテーブルに置き、床に脚を着いた。
はだけたYシャツからセクシーな鎖骨が見えている。
腕捲くりした袖からも筋張った筋肉質な腕。
そんな男らしい鍵山さんが土下座までしてお強請りしてくれるの?
「もう我慢の限界……悠不足なんだよ、ガチで……抱かせて?いや、抱かせてください」
脚を組み、人差し指で顎持ち上げたりなんかして。
私もワイングラス置いたら、視線だけで煽るの。
「酔う前にシちゃうんだ?」
「俺もう軽く酔ってるけど」
「嘘だ、お酒強いくせに」
「勃たなくなったら嫌だもん」
「え、何それ、信じちゃったんですか?さっきの……可愛いですね」
「もう、待て…しなくて良い?」
「アハハ…!待て…してたんですね?んふふ……ハハハ」
「ねぇ、もう良いだろ?」
「覚悟出来てるんですか?私、鍵山さんの気持ちには応えないですよ?割り切った関係で良いんですね?」
「それ、絶対返事しないとダメなの?」
「期待させるだけ可哀想なので」
「ん……俺は俺のままで居るよ?こうしてプライベートで悠の事抱きに来るから」
「ん〜、じゃ、誰かとタイミングが被ったりしたらその時の気分で誰と過ごすのか決めますね?」
「お前……どうにかして諦めさせようとしてるだろ?そんな簡単に惚れた訳じゃねぇんだよ、お前こそ観念しろ」